| １ |
マーズ・アタック！ |
| 監督 |
ティム・バートン |
| 出演 |
ジャック・ニコルソン、グレン・クローズ、アネット・ベニング、サラ・ジェシカ・パーカー、ピアース・ブロスナン、ダニー・デビート、ナタリー・ポートマン、ルーカス・ハース |
| コメント |
比べるのも失礼だけれど、「インデペンデンス・デイ」と比較するとこの映画の楽しさがよくわかる。火星人にもユーモアを持たせ、思わずニヤリとしてしまうシーンの連続。どーしようもないマイケル・Ｊ・フォックスをあっさり殺ってしまうあたりにもバートン監督のセンスを感じるなぁ。しかしこの作品で一番目立ってたのはサラ・ジェシカ・パーカーでしょう。犬女と化したジェシカは最高に悲惨なのに最高にキュート、死ぬ前にも愛を語るところがまた良かった。トム・ジョーンズの登場にも心踊る。 |
| ２ |
フェイク |
| 監督 |
マイク・ニューウェル |
| 出演 |
アル・パチーノ、ジョニー・デップ、アン・ヘッシュ、マイケル・マドセン |
| コメント |
ジョニー・デップは瞳で語る役者だ。ファースト・シーンからして瞳が語っている。FBI捜査官としての瞳からマフィアの瞳へみるみるうちに変わっていく。この過程を見るだけでもスリリングだが、本作の素晴らしいところは、アル・パチーノとデップが起こした演技の化学反応にある。パチーノが久々に抑えた演技で下っ端マフィアの哀愁を表現すれば、デップが任務と情の間で揺れ動く人間の苦悩を全身で感じさせる。男の友情ものとしては最近でもダントツの出来映えで、思わず嫉妬も…。ラスト・シーンも秀逸。 |
| ３ |
クルーシブル |
| 監督 |
ニコラス・ハイトナー |
| 出演 |
ダニエル・デイ＝ルイス、ウィノナ・ライダー、ジョアン・アレン |
| コメント |
この作品の最大の見所は、何と言っても悪女に挑戦したウィノナ・ライダー。犠牲者でもある悪女アビゲイルを文字通り憑かれた演技で圧倒する。法廷シーンは特に凄まじく、身震いがくるほど。作品は“魔女狩り”を軸に展開していくが、これは現代社会の問題にも通じているなどなかなか面白い趣向といっていい。ジョアン・アレンが堅実な演技を披露するのに対し、ダニエル・デイ＝ルイスは力みすぎの感がある。うまい人ってさ、どーしてもやりすぎてしまうところがあるみたいだけど、あまり強調されると白けてしまう。気をつけて！ |
| ４ |
スクリーム |
| 監督 |
ウェス・クレイブン |
| 出演 |
ネーヴ・キャンベル、コートニー・コックス、スキート・ウールリッチ、ローズ・マッゴーワン、デヴィッド・アークェット、マシュー・リラード、ドリュー・バリモア |
| コメント |
ホラー映画はあまり観ないけれど、怖い話好きの僕にとってこの作品はホント楽しかった。この作品が偉いのは、ホラー・ファンだけでなく映画ファンが思わずニヤリとしてしまう会話を作中にふんだんに取り入れているところ（映画青年を登場させるあたりもうまい）。ドリュー・バリモアが殺されるファースト・シーンからまったく退屈させない。注目の若手がたくさん出演しているのにも注目で、スキート・ウールリッチはもしかしたら大化けする可能性ありとみた。ちなみに今年の夏に公開された続編は残念ながら平均的な作品。 |
| ５ |
ロミオ＆ジュリエット |
|
監督
|
バズ・ラーマン |
| 出演 |
レオナルド・ディカプリオ、クレア・デインズ、ジョン・レグイザモ、ピート・ポスルスウェイト |
| コメント |
なんと斬新なシェークスピア劇。ここまで設定を変えられると、こちらも“そうか、そうか、乗ってやろうじゃないか”という気分になる。ロミオが着るアロハに代表される衣装や豪華絢爛な美術も見所で、目の保養もバッチリ。そして目の保養といえば、主演のレオナルド・ディカプリオとクレア・デインズ。フレッシュさが弾けるふたりは実に微笑ましいカップルで、ベッド・シーンなんかホント、うらやましかったもんね。いや、自分がディカプリオと違うというのはわかってるけどさ。演技も抜群のふたりで最高のコンビネーションだった。 |
| ６ |
タイタニック |
| 監督 |
ジェームズ・キャメロン |
| 出演 |
レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、ビリー・ゼーン、キャシー・ベイツ |
| コメント |
なぜこの位置に？と思ったのは実はこの作品。観てから日が経つにつれ、段々冷めていった。考えるに、作品のスケールに飲み込まれていたからだと思う。観たばかりの時は脚本の粗さも、ひねりのないストーリーも気にならなかったのになぁ。とはいえ、主演のレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットは好きな俳優なのでやっぱり嫌いではないです。最初ケイトがたくましすぎるかな、と思ったけれど、そーいえばディカプリオは“世界一ママが似合う男”だったんでした。監督がそこまで読んだとは思わないけれど…。 |
| ７ |
ザ・エ−ジェント |
| 監督 |
キャメロン・クロウ |
| 出演 |
トム・クルーズ、レニー・ゼルウィガー、キューバ・グッディング・ジュニア、ケリー・プレストン、ボニー・ハント、ジョナサン・リップニッキー、ジェリー・オコネル |
| コメント |
この作品を観ると、面白い映画というのは、出てくる登場人物が魅力的であるということにあらためて気づく。ストーリーは一度挫折した男が周りのサポートを得て復活するというもので単純なのだけど、出てくる奴らがホント魅力的なのだ。この映画で名前を覚えたレニー・ゼルウィガーとキューバ・グッディング・ジュニアはいっぺんに好きな俳優リストに名前を連ねた。トム・クル−ズは、まんまと言えばまんまなのだけれど、彼の笑顔を見ているとやっぱスターはこうでなくてはという気になる。ハリウッドの王道って感じが気持ちいい。 |
| ８ |
恋におぼれて |
| 監督 |
グリフィン・ダン |
| 出演 |
メグ・ライアン、マシュー・ブロデリック、ケリー・プレストン、チェッキー・カリョ |
| コメント |
一番感心したのはカメラワーク。望遠レンズを使って見張りをするという設定を通して、ユニークな絵作りをするのに成功している。メグ・ライアンはいつものかわいさにマイナスの要素を少し加えて、キュートでありながら毒を持った女性を好演している。なんか動きもしなやかなネコっぽくて楽しかった。マシュー・ブロデリックがオヤジみたいになっていたのには驚いたけれど、メグに振り回される男をこちらも好感たっぷりに演じていた。ロマンティック・コメディ、やっぱり好きだなぁ。中ヒットにとどまったのが意外だ。 |
| ９ |
世界中がアイ・ラヴ・ユー |
| 監督 |
ウッディ・アレン |
| 出演 |
ウッディ・アレン、アラン・アルダ、ゴールディ・ホーン、エドワード・ノートン、ドリュー・バリモア、ギャビー・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ビリー・クルダップ、ナターシャ・リオン、ティム・ロス、ジュリア・ロバーツ |
| コメント |
とりたてミュージカルが好きというわけではないのだけれど、この映画を観ているとすごく楽しい気分になる。ストーリーはウッディ・アレンならではのシニカルさが漂っているのに、である。豪華スターの競演はそれだけでゴージャスな気分にさせてくれるので、満足度もアップしたのかもしれない。僕が一番気に入ったのはドリュー・バリモアとエドワード・ノートンのカップル。ふたりの指輪のエピソードはホント微笑ましかった。ウッディ・アレン、養女とのスキャンダルもすごかったけれど、60歳を過ぎてますます絶好調というのもすごい。 |
| 10 |
エビ−タ |
| 監督 |
アラン・パ−カ− |
| 出演 |
マドンナ、アントニオ・バンデラス、ジョナサン・プライス |
| コメント |
この作品で一番印象に残っているのは、マドンナではなく、実はアントニオ・バンデラスだったりする。もともとスペイン産のセクシー俳優というイメージで見ていたバンデラスだけど、「デスペラ−ド」でユーモアのあるセクシーさをみせて以来、僕のお気に入りの俳優なのだ。バンデラス、声もこんなにセクシーだったとはねぇ。あ、それから、マドンナも悪くない。オスカーにノミネートされてなかったのは、噂されていたようにアカデミー会員に嫌われているから、だと僕は思います。サントラは、３ヶ月ぐらい聴きまくったなぁ。 |
| BEST10を振り返って |
| 前にも言ったように、これは97年公開作を観終わった時点で考えに考えたランキングです。そのわりには、アメリカ映画ばかりでバランスが悪いです。だからどーした、と言われると困るけれど。実は他に迷った作品に、ヤン・スビエラーク監督の『コーリャ愛のプラハ』、アキ・カウリスマキ監督の『浮き雲』、マーク・ハーマン監督の『ブラス！』、ビリー・ボブ・ソーントン監督の『スリング・ブレイド』、ボー・ビーデルベリ監督の『あこがれ美しく燃え』、ピーター・カッタネオ監督の『フル・モンティ』なんかがあります。小品ばっかりです。ここにあげた作品は、なんだかベスト10というものには相応しくないように思うのです。僕にとって、ひとりで大切にしまっときたい、そんな作品なのです。その中にアメリカ映画がないのは気になるけれど…。ベスト10の中では、『マーズ・アタック！』と『フェイク』が他を圧倒しての上位。ティム・バートン監督は前から好きだったけれど、マイク・ニューウェル監督は意外だったなぁ。だって前作が「フォー・ウェディング」ですよ、あなた。ド下手くそのヒュー・グラント主演作、何で
あんなにヒットしたんだろう。いまだに謎だ。 |
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