Ceremony 授賞式
| アカデミー賞授賞式のレポートを紹介します。 |
| last update: April 08, 2003 |
第75回アカデミー賞授賞式レポート
| 2002年３月23日（日本24日）、第75回アカデミー賞が開催された。場所はロサンゼルス、コダック・シアター。アカデミー賞のために建設されたというこのホールの中で、一体どんなドラマがあったのか。今回の授賞式はこんな感じで…。（注意：文中にある受賞者のコメントは、彼らの発言そのままというわけではありません） |
| by Yoshi（OSCAR PLANET 管理人） |
| レポートの前に |
| 第75回アカデミー賞は、予定通り３月23日に開催されるのかどうか、直前までわからなかった。イラク戦争が始まったからだ。世界情勢が不安定にあるこの時期に映画界最大のイヴェントを開いて良いものかどうか。映画芸術科学アカデミーは悩んだようだ。結局、21日に開催が決まったが、イラク情勢に異常事態が発生すれば式は中断、レッドカーペットでの入場も華やかなショーアップもなしという自粛ムードで行うという条件付きだった（結局レッドカーペットそのものは設置された）。アカデミー賞を楽しみにしている方々は、平和を願いつつもどんな式になるのか、不安だったに違いない。 |
| 式スタート。今年のホストはスティーヴ・マーティン | ||||||||||||||||||||||
| 式の直前は毎回緊張してしまうのは僕だけだろうか。候補になっている映画人たちはよく平静な顔をして出席できるなぁと変なところで感心する。それぐらいの度胸がなければ、映画界では成功できないということかもしれない。 まずはアナウンス。「1928年に始まって以来、映画芸術科学アカデミーは毎年優れた映画を称えてきました。驚異的な映画の歴史をご覧下さい」。往年の名作のクリップが次々と映し出されていく。続いてカメラはコダックシアターの内部を捉える。極めてシンプルなステージだ。中央から第75回という記念すべき今年のホストを務めるスティーヴ・マーティンが現れる。トレードマークの白髪と優しげな顔が誰からも好かれるのだろう。彼がホストを務めるのは、今回が２度目だ。会場はスタンディング・オヴェーションで迎える。カメラは来ているゲストたちを映し出す。リチャード・ギア、クイーン・ラティファ、レニー・ゼルウィガー、マイケル・ダグラス、ジョン・Ｃ・ライリーとまずは『シカゴ』組。今年はやっぱり『シカゴ』の年なのだなぁと改めて思う。ニコール・キッドマン、エド・ハリス、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープ、ダイアン・レイン…。 「地味なオープニングで良かった」がマーティンの第一声。去年のウーピー・ゴールドバーグは天井から現れたのでそれに比べると確かに地味だが、まあ仕方ないだろう。「レッドカーペットはなし。まいったか！司会ができて嬉しいよ。去年は頼まれなかったからね。フランスとドイツ以外は僕の司会に全面的に協力してくれたよ」。いきなり社会情勢を意識したギャグがポンポンポーン。 オープニングはなかなか長く、マーティンのギャグが溢れている。まとめると次のような感じ。
続いてマーティン、「映画スターとは何でしょう？」という問いに答えるべく、曲をバックに歌い出す（ビリー・クリスタルに対抗？…と言っても、語りのような感じ）。「背の高い人と低い人。痩せている人とガリガリの人…。民主党支持者と……あるいはガリガリの人………。若い人（スクリーンにハーレイ・ジョエル・オスメント）、中年（ナタリー・ポートマン）、年寄り（リース・ウィザースプーン）………」。「彼らを崇め、時には腹を立てる。奥さんを射殺したときなんかね」とロバート・ブレイクネタに続き、「いつも身なりに気を遣っています」とニック・ノルティのみすぼらしい逮捕写真が映し出される。 「まともな人間」としてカメラはハリソン・フォードを捉え、続いて「ゲイ」としてジャック・ニコルソンを映す。ニコルソンは余裕のゲイ演技を披露。会場大受け。ニコルソン、器が大きい。数年前のラッセル・クロウとは大変な差があるなぁ。 「目立ちたがりのスターも私との関係については沈黙してくれます」。カメラが映し出すのはニコール・キッドマン！…だけにとどまらず、ハル・ベリー、ジュリアン・ムーア、レニー・ゼルウィガー、ダイアン・レインと続き（このメンバーならサルマ・ハエックも映さないと可哀相では？）、ジュリー・アンドリュース！、テッド・ダンソン＆メアリー・スティーンバージェン（３Ｐということ）！、リロ（アニメキャラとも）！、そして大とりはアーネスト・ボーグナイン！ 「ここにいるのは皆勝者です。でも、それがこれから変わります。スピーチが長いと灯りが点滅し、バンドの演奏が始まり、矢が首に刺さります。そうしたら光のある方へ歩いていってください。ご先祖たちが迎えてくれますから」。 以前マーティンが初司会を務めたとき、つまらなかったという声も聞かれたが、僕は好きだ。際どいジョークも彼特有の上品さに包まれて心地良い。受けないギャグも含めて愛しく思える。 そして…。 |
| 最初の発表はアニメーション映画賞 |
| 20部門以上ある発表のトップを飾るのはアニメーション映画賞。プレゼンターはキャメロン・ディアス。日本ではオシャレな女優として紹介されることが多いが、そうか？どちらかというとワーストドレッサーの方だと思うが…。今回は無難な黒のドレスで登場するも、化粧が濃過ぎる。若いのだからもっと薄くしたら、どう？ケバい。「昨今のアニメは大人をも魅了します」。受賞は下馬評通り『千と千尋の神隠し』。結構な歓声が上がるも、「安全」を理由に監督もプロデューサーも欠席（日本ではすぐにプロデューサーがコメントを発表。会見も行った。用意がいいですこと）。「アカデミーを代表してオスカーをお預かりします」。 視覚効果賞。プレゼンターは居心地悪そうなキアヌ・リーヴス。こういう場は苦手だろうに、よく着てくれた。しかしタキシードは似合わないなぁ。髪型もイマイチ。「視覚効果のプロの手を借りれば、何にだってなれるのです」。受賞は『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』のジム・ライゲル、ジョー・レタリー、ウィリアム・ランドール・クック、アレックス・ファンキ。「皆さんと歴史的三部作を監督したピーター・ジャクソンに感謝します」。ショーン・アスティン、自分が映し出されたのに気づいて急に拍手するも、すぐに切られる。無念。ふたりが挨拶し終わった時点で音楽が流れ出す。マイクは下に引っ込んでいく。可哀相じゃないの。 |
| 助演男優賞クリス・クーパー男泣き。キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ貫禄パフォーマンス | ||||||||||||||||||
| スティーヴ・マーティン、「ジュリー・アンドリュースが警備員とモメたそうですよ」。 助演男優賞。プレゼンターはジェニファー・コネリー。助演女優賞を獲得したときは生気がなくどうしたのだろうと思ったが、去年よりは元気そう。ただし、ドレスは堅過ぎる感。and the Oscar goes to..... クリス・クーパー（『アダプテーション』）！
クーパーは長年脇で磨きをかけてきた人。本命だったとはいえ、前哨戦後半ではクリストファー・ウォーケンに追い上げられていて安泰ではなかった。初受賞おめでとう。クーパーはメリル・ストリープにキス、ニコラス・ケイジと握手して壇上へ。コネリー、オスカー像を素っ気なく手渡す。マイクを前にしたクーパー、感激が伝わってくる。「アカデミー協会から生んでくれた母にまでありがとう。優れた候補者の仲間入りができて光栄です（エド・ハリス、ニコニコ。クリストファー・ウォーケン、口ポカーン）。チャーリー・カウフマン、スパイク・ジョーンズ、ニコラス・ケイジありがとう。そして美しく魅力的なメリル・ストリープ。彼女との仕事は偉大なジャズを奏でるようなものでした（ストリープ、投げキッス）。妻のマリアン、苦労をかけたね。ありがとう（涙声）。世界が大きな問題を抱えている今、皆に平和が訪れますように。ピース」。短いスピーチの中にクーパーの誠実さが見え隠れ。特に奥さんに感謝するときの言葉に込められたものに感動。サンキューという言葉がこんなに胸に響いたのは久しぶり。 美術賞。なんだか毎年授賞式に来ている気がするジェニファー・ロペスがプレゼンター。薄いグリーンのドレス。どこかで見た記憶が…。昨年は富士山のようなヘアスタイルで失笑を買ったが、今年はまとも。メイクも問題なし。乳首の位置がわかるのは、もちろん計算。「先史時代の洞穴から未来の高層ビルまで、あらゆる物を作ることができる人。それが美術監督です」。受賞は『シカゴ』のジョン・マイアー、ゴードン・シム。ゆっくり壇上に向かう途中、ロブ・マーシャル、ジョン・Ｃ・ライリー、レニー・ゼルウィガーにキス、リチャード・ギアと抱擁。「素晴らしい経験、友人を得ました。すべてロブ・マーシャルのおかげです」。ギアの妻ケリー・ローウェル、とてもとても美しい。 スティーヴ・マーティン、「今の子どもたちはジェニファー・ロペスのことをＪペズと略すそうです。彼女は２回結婚、５回離婚しました。すべて弁護士のおかげです」。 主題歌賞候補の紹介を兼ねた音楽パフォーマンス、一曲目は『シカゴ』の「I Move On」。歌うのはキャサリン・ゼタ＝ジョーンズとクイーン・ラティファ。紹介するのはニコニコ登場ジョン・トラヴォルタ。「数々の異名を持つ“シカゴ”に新たな形容詞が増えました」。バンドの指揮を担当するビル・コンティの紹介後、いよいよパフォーマンスがスタート。ゼタ＝ジョーンズとラティファは後ろ向きで壇上下から登場。ゼタ＝ジョーンズは出産直前の身体。後ろからだとふたりの見分けがつかない。最初のパートはゼタ＝ジョーンズ。振り返った彼女は、当然ながら、顔はむくみ、胸はドカーン、てかりも隠せず。しかし、その堂々たる歌いっぷりは貫禄たっぷり。今にも赤子を産み落としそう。続くラティファも負けじとパワフル・ヴォイスを披露。歌うときの口の歪みがすごい。ふたりはドレスを合わせたようで、色はブラック、ゼタ＝ジョーンズが袖の部分がシースルー、ラティファが袖なし。ハッ、もしかしてレニー・ゼルウィガーがパフォーマンスを拒否したのは、歌唱力に自信がないというだけではなく、あの赤いドレスをずっと着ていたかったということとも関係がある？！歌い終わったゼタ＝ジョーンズは「やったわ！」と いう満面の笑み。それをロブ・マーシャルが誇らしげに見つめる。ゼタ＝ジョーンズには舞台で産気づいて欲しかった…というのは、はい、欲張りというもの。ちなみにラティファは、このパフォーマンスの後には、薄いブルーのドレスに着替えた。あまり趣味がよろしくない。 | ||||||||||||||||||
| ミッキーマウスがジェニファー・ガーナーと一緒に短編映画賞を発表 |
| スティーヴ・マーティン、「アカデミー会員にはいち早くDVD、ビデオが送られます。それをネット販売した人がいます。メリル・ストリープです。大女優なのに…」。ストリープにっこり。きっとすごくイイ人なのだろう…。 短編映画賞（アニメーション）。プレゼンターはハリウッド期待する若手女優ジェニファー・ガーナーとネズミ嫌いでも愛するミッキーマウス（もちろんアニメ）。ガーナーは水色のドレス。よく見ると下はシースルー。ヘン。ミッキーマウスはメガネをかけて候補者を紹介しようとするも、なかなかメモが見つからない。途中ヘンテコな言葉を呟いて「これでどうかな？」とジャック・ニコルソンに尋ねる。ニコルソンは肩をすくめる余裕。うーん、こういう人がいると式が楽しくなる。ミッキーはまだメモを探している。今度は指輪が出てきて、「もうフロドったら！」。ショーン・アスティン、口を大きく開けてポカーン。今年の授賞式はこの口ポカーンをカメラに撮られた男優がいっぱい。哀しいことに、口ポカーンは誰一人賢そうに見えない。無念。受賞は『チャブチャブズ』のエリック・アームストロング。ミッキーマウスが拍手。アームストロングは山男風の風貌。「今にも気絶しそうです。私は最高のチームに恵まれました。妻のペニー、支えてくれてありがとう」。ベン・キングスレー、真剣。ケイト・ハドソン、つまらな そう。いつ映るかわからないのだから、気をつけよう。 短編映画賞（実写）。プレゼンターは引き続きジェニファー・ガーナー。「19世紀の政治家ディズレーリは、自分が読みたい小説を自分で書きました。今日生きていたら、きっと短編映画を撮ったことでしょう」。受賞は『This Charming Man』のマーティン・ストラング＝ハンセン、ミー・アンドレアセン。なぜかマーティン・スコセッシが長く映し出される。オスカー像を紳士的に受け取るふたり。「スティーヴ・マーティン、舐めるならタマネギ食うなよ」とオープニングジョークに引っ掛けたコメントをするも、会場無反応。可哀相。なんだかゲイっぽい仕草のふたり。 衣装デザイン賞。プレゼンターはビッグスクリーンはご無沙汰のミラ・ソルヴィーノ。ここらで顔見せしておかないとね。ラメつきの黒いドレス。胸元を強調。「俳優は適切な衣装を与えられると、不思議と役になりきることができます」。ソルヴィーノは途中トチるも、笑って「ソーリー」。数年前の式でゴールディ・ホーンが間違えていたが、あちらの方が交わし上手。受賞は『シカゴ』のコリーン・アトウッド。ロブ・マーシャル、レニー・ゼルウィガー、ジョン・Ｃ・ライリー、リチャード・ギアにキス。アトウッドは見事などすこい体型。ちょっとカーティス・アレイが入っている。自身のファッションセンスはイマイチイマニ。「最初にロブ・マーシャルが踊ってくれて、それに刺激を受けて、作業をスタートしました」。 作品賞候補紹介一作品目は『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』。紹介するのはブレンダン・フレイザー。黒のスーツで無難。『愛の落日』でフレイザーと共演したマイケル・ケインはとても嬉しそうに声援を送る。今年はケインの笑顔がとても印象的。きっとイイ人。「ゴラムはセラピーを受けることをススメます」。紹介ＶＴＲはゴラムの二重人格シーンで、人間キャストはひとりも映らず。すごいところ流すね。 |
| キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ助演女優賞、余裕の初受賞 | ||||||||||||||||||
| 音楽パフォーマンス二曲目は『ワイルド・ソーンベリーズ
ムービー』の「Father and Daughter」。歌うのはポール・サイモン。スティーヴ・マーティンが「最初に会ったときは既に大スター。25年後、ケネディセンター賞では僕がプレゼンターを務めました。だから自分のことのようです」と紹介。エドワード・ノートン、ニコニコ。サルマ・ハエック、ガンつけ。ノートン、全然目立たないが来ていたのだった。シンプルなバンド演奏で登場したサイモンは、とても柔らかい声。頭は薄くなり、老けたなぁという印象もあるが、やはり魅力的な声。ギターの音色も心地良い。セットはなんだかお月見風。 メイキャップ賞。プレゼンターは昨年『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』がサプライズヒットし一躍時の人となったニア・ヴァルダロス。ちょっと痩せた？黒のドレスとメイクのせいか、とても魔女っぽく、箒が似合いそう。「今や化粧はメイクの一部。メイクさんは俳優を美しくしたり醜くしたりするのに様々なものを使います。候補２作には複雑な芸術性の高さが示されています」。えっ、それは『タイムマシン』も含めて？ぷぷっ。受賞は『フリーダ』のジョン・Ｅ・ジャクソン、ベアトリス・デ・アルバ。ゆっくりゆっくり壇上へ。実は美人のジュリー・テイモア、立ち上がる。サルマ・ハエックは大拍手。エドワード・ノートンもニコニコ。「これは衝撃的な経験です。サルマ・ハエック、ありがとう。アナタのおかげです（ハエック照れる）。次の出演料がこの映画の予算より多いことを願うわ」。考えられたスピーチ？サルマ・ハエックがとにかく嬉しそう。長い年月をかけてこぎ着けたプロジェクトだけに、感慨深いものがあるに違いない。 助演女優賞。プレゼンターはなぜか来ないジム・ブロードベントに代わって、ショーン・コネリー。中央から登場したコネリー、フリフリつきのタキシード。見ようによっちゃ、ヨダレかけ。評価に困るファッション。僕は買わない。でも貫禄はたっぷりのコネリーは、やっぱり大スター。マイケル・ケイン、嬉しそう。マイケル・ダグラス、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、キャメロン・ディアスが映し出される。ディアスを捉えたカメラ、手前にはジョシュ・ブローリン、顔がデカい！and the Oscar goes to..... キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ（『シカゴ』）！コネリーは「キャサリン」とだけ小さく呟く。
キャサリン・ゼタ＝ジョーンズは実は作品選びが手堅い。『ハイ・フィデリティ』『トラフィック』のような高評価作品を抑えているし、セルフ・パロディ演技もこなす。次回作はコーエン兄弟作品。きっと自分がどう見られているかをすごくよくわかっている、賢い人だと思う。ダンナにマイケル・ダグラスを選んでいるあたりも…。それに潔い。こんな出産直前で顔がパンパンのときに授賞式に来るなんて、見た目を気にし過ぎる女優は欠席するだろう。ゼタ＝ジョーンズはロブ・マーシャル、リチャード・ギア、クイーン・ラティファと次々にキス。でもレニー・ゼルウィガーとは手を握っただけ。おや？カメラは上から胸元をばっちり捉える。デカい。上ずった声で「スコットランド出身のショーン・コネリーが、ウェールズ出身の私に賞を渡すなんて！（ブヒッ、という笑い声を発する。ぷぷっ）。どうしたらいいかわからないわ。素晴らしい女優たちと候補に挙がり光栄でした。この賞は家で観ている息子と夫とお腹の子と分かち合います」。小さくガッツポーツ。ライヴァルの女優たちはゼタ＝ジョーンズを優しく見守る。 |
| ジュリー・アンドリュース登場にスタンディング・オヴェーション |
| 作品賞候補紹介二作品目は『ギャング・オブ・ニューヨーク』。紹介するのはしぶとく生き延びるマシュー・マコノヒー。スーツでキメるも、髪型がヘン。以前より髪の量が増えているように見えるのは、気のせいか。「19世紀を描いたエポック映画。人々は争いを通じ、アメリカ人とは何か、答えを見つけていったのです」。マーティン・スコセッシは無表情。 スティーヴ・マーティン、「ジェニファー・ロペスに両面テープを剥がすには唾がいちばんだって教えていたんですよ」。ロペス、ベン・アフレックの方を向いて笑う。アフレック、いたのか。全然気づかなかった。「先程のショーン・コネリーは最高ですね。アルマーニを着ている人は多いけど、あんなヨダレかけは珍しいよね」。マーティンも同じように思ったことが嬉しい。ぷぷっ。「なぜか科学技術賞のプレゼンターは若い美女が多いのです。相手にないものを見せびらかす、ハリウッドの嫌味だね」。 科学技術賞。そうして登場したプレゼンターはケイト・ハドソン。ゴールドのドレス。オスカー候補になったときのドレスは酷かったが、今回は健康的な美しさが溢れている。もうワンポイントあっても良かった。この賞だけは事前に授与される。そのときのＶＴＲが流される。受賞したのは３ＤアニメーションソフトMayaを開発したアリアス／ウェイヴフロント社と世界最大の映画カメラメーカーアリ社＆パナビジョン社の競合２社。 作曲賞。プレゼンターはレニー・ゼルウィガー。今回最も華やかなドレスで登場したのが彼女。真っ赤なゴージャスドレスを身に纏い、ゆっくりと大女優歩き。だが、彼女の素朴な持ち味とは合っていない。ブレンダン・フレイザー、ニヤニヤ。「映画の雰囲気を盛り上げる影の立役者が映画音楽を生み出す作曲家です」。受賞は『フリーダ』のエリオット・ゴールデンサール。ジュリー・テイモアと抱擁。「ジュリー・テイモア監督、サルマ・ハエックなど素晴らしい女性たちに感謝します。この賞をメキシコの偉大な芸術的、政治的遺産に捧げます」。今回『フリーダ』は『シカゴ』がノミネートされていない２部門を獲得し、おいしいところをさらっていった。 映画史に残るミュージカルナンバーの紹介。紹介するのはミュージカルといえばこの人、ジュリー・アンドリュース。品のあるパンツスタイルで登場。会場はスタンディング・オヴェーションで彼女を迎える。ジョン・ヴォイト、今年はナスターシャ・キンスキーを連れていない。どうなったの？「50年前に授賞式のTV放送が始まって以来、数々の優れたミュージカルナンバーを紹介してきました。まずは『サウンド・オブ・ミュージック』の名セリフから始めましょう」。クリップが流れる。“教授、よろしいですか？”。このコーナーは案外あっさりと終わったのだが、戦争の影響を大きく受けたのではないかと思われる。あぁ、華やかにショーアップしたものが見たかった。残念。 |
| ガエル・ガルシア・ベルナルの平和メッセージ |
| 外国語映画賞。プレゼンターはサルマ・ハエック。ありえない身体のライン。上が黒、下が白のオセロドレス。微妙。メイクは怖い。「映画は世界中で愛されているため、外国語で製作された優秀な作品も受賞対象になっています」。ハエックが出てきたということは、メキシコ映画『アマロ神父の罪』か…と思いきや、受賞したのはドイツ映画『名もなきアフリカの地で』。ハエック、やや顔が強張る。ドイツからは誰も来ていない。イラク情勢の影響か。 録音賞。プレゼンターはオスカーの常連になりつつあるジュリアン・ムーア。グリーンのドレスが実に艶やか。真っ白な彼女の肌の色とピッタリ合っている。ニコニコしながら登場、Ｗノミネートの余裕か。会場は大歓声で彼女を迎える。マーティン・スコセッシが笑っている。「初期の映画では観客が俳優の口元を追わなくてはなりませんでした。しかし、その後音声が加わりました」。受賞は『シカゴ』のマイケル・ミンクラー、ドミニク・タヴェラ、デヴィッド・リー。ロブ・マーシャル、ジョン・Ｃ・ライリー、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、リチャード・ギアと抱き合って壇上へ。「『ウエスト・サイド物語』を初めて観て、ああいう素晴らしいミュージカルに携わりたいと思うようになったのです」。『シカゴ』勢、嬉しそう。 音響効果賞。引き続きジュリアン・ムーアがプレゼンターを務める。「映画に含まれる＜サウンド＞は俳優たちの声のみならず様々で、どれも技師たちが映画向けにあつらえたものなのです」。受賞は『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』のイーサン・ヴァン・ダー・リン、マイケル・ホプキンス。「今世界は狂気が溢れています。そんな中で才能溢れるチームと仕事ができて光栄です」。ショーン・アスティン、嬉しそう。 スティーヴ・マーティン、「彼にみたいになれるなら何でもします。運動とエクササイズ以外ならね」。 登場したのはメキシコが生んだ大スター、ガエル・ガルシア・ベルナル。彼が紹介するのは音楽パフォーマンス三曲目、『フリーダ』の「Burn It Blue」。ガルシアはノータイ、ノースーツ。清潔感あり。「フリーダ・カーロはかつて言いました。“私は夢ではなく現実を描いているのです”。彼女は現実をよく知っていたのです。世界で今平和が必要とされているのは紛れもない現実です。フリーダが生きていたら間違いなく平和を主張したでしょう」。ブラジル人歌手カエターノ・ヴェローゾ、メキシコ人歌手リラ・ダウンズのデュエット。バックの音は少ないのに、熱い。これがラテンパワーか。歓声がすごい。サルマ・ハエックはやや涙目になっている。 |
| 予想通りマイケル・ムーア、吼える。会場は歓声とブーイング |
| 作品賞候補紹介三作品目は『めぐりあう時間たち』。紹介するのはヒラリー・スワンク。ピンクのドレス。下がシースルーなのが、ヘン。オスカー受賞以来、ますます男性化が進んでいる。大丈夫か。「生きることの不安とすべての命は繋がっていることを感じさせます」。 ドキュメンタリー映画賞（長編）。プレゼンターはミス ダイアン・レイン。ゴールドのドレスが眩しい。下のヒラヒラは人によって評価が割れそう。マイクに向かって来るときに、ジョシュ・ブローリンをチラッと見る。共演経験のあるキアヌ・リーヴス、無表情。「今年のドキュメンタリー映画賞（長編）候補作は、テーマも様々。人生はめぐり、カメラはそれを捉え続けます」。デンゼル・ワシントン、ベン・アフレック、エイドリアン・ブロディ、聞き入る。受賞は『ボウリング・フォー・コロンバイン』のマイケル・ムーア、マイケル・ドノヴァン！レイン、受賞者名を見て笑い、そして絶叫。マーティン・スコセッシが立ち上がる。ジョシュ・ブローリン、マイケル・ケイン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープ、レニー・ゼルウィガーが映し出される。壇上に上がったのは、ムーアとドノヴァンだけではなく、なんと候補者全員。会場はスタンディング・オヴェーション。ムーアはお礼を言ってから、「この部門の候補者全員で舞台に上がりました。私たちは全員 ノンフィクションを愛する者です。しかし、今は嘘偽りの時代です。インチキな選挙で選ばれた偽者の大統領の時代です。大統領は嘘の根拠で国民を戦場に送り出しています。どんな偽りを並べ立てようと我々は断固この戦争に反対です。ブッシュ大統領は恥を知れ！恥を！法王とディクシー・チックスを敵に回したら貴様は終わりだ！」。スピーチ途中から会場は歓声とブーイングが入り混じり騒然とした空気に。最後は音楽が強引に流れ出し、スピーチを遮られる形になる。エイドリアン・ブロディ、心配そう。チャド・ロウ、ポカーン。マーティン・スコセッシ、拍手。ハリソン・フォード、笑っている。ニコール・キッドマン、難しい顔で腕組み。ムーアが受賞したら政治コメントが出るとは思っていたが、まさかここまではっきり言うとは驚いた。個人的にアーティストには作品で信念を表して欲しいと思っているので（もちろん言うのは自由だ）、ムーアの発言には多少引っ掛かりを覚えなくもないのだが、やっぱりスカッとしてしまった。反戦を唱える人々を抑えつけるかのような動きが伝えられていたからだろうか。プレスルームでムーアは「言論の自由」 と述べたそうだが、まさしくその通り。戦争反対という考えはもちろん、言いたくても言えない空気を破ったということで彼に共鳴したのかもしれない。会場からブーイングが出たことも安心した。これで歓声ばかりだったならば、それこそアメリカは狂っている。自分の考えだけがすべてじゃない。どこかの国のトップの方々、違いますか？ ドキュメンタリー映画賞（短編）。プレゼンターはジャック・ヴァレンティ。ちょっと永六輔が入っている。白髪で怖い顔。「優秀なドキュメンタリー映画（短編）を紹介できることを光栄に思います」。受賞は『Twin Towers』のビル・グーテンタグ、ロバート・デヴィッド・ポート。「あの９１１で警官のジョーと兄弟は国のために究極の犠牲を払いました。彼らの栄誉を称える賞になります」。マーティン・スコセッシ、ニッコリ。ミラ・ソルヴィーノ、神妙。 スティーヴ・マーティン、「舞台裏は感動の嵐でした。マイケル・ムーアが車のトランクに積み込まれたのです」。ぷぷぷっ。エイミー・マディガン、大受け。 撮影賞。プレゼンターはジュリア・ロバーツ。黒い無難なドレス。腰に手を当てる。なんだか偉そうに見えるのは気のせいか。「朝５時の撮影で自分の顔を見ると、撮影賞には意義があると思えるのです」。受賞は『ロード・トゥ・パーディション』のコンラッド・Ｌ・ホール。ロバーツ、胸に手を当てる。ホールは昨年亡くなった。代わりに壇上に上がったのは、息子で同じ撮影監督の道を歩むコンラッド・Ｗ・ホール。空を見上げ、オスカーを掲げる。「映画界は伝説の人物を失いました。多くの人にとって、その人は友人。私にとっては父です。父さん、いつまでも忘れないよ」。 オスカー受賞の影響についての受賞者たちのコメント。紹介するのはキャシー・ベイツ。もはやこの人の場合、どんなドレスを着ても貫禄勝ち。今回は真っ赤なドレスで駄目押し。「オスカーを貰って力をつけるのはエージェントです」とシラッと言いのけた後、「エージェントだけじゃありません。オスカーは人の人生を変えます。受賞者は興奮して感覚が麻痺してしまいます。受賞の影響力はとにかくすごいのです」。受賞者たちのコメントを集めたＶＴＲが流れる。トム・ハンクス、ケヴィン・スペイシー、マイケル・ケイン、ロビン・ウィリアムス、ウォーレン・ベイティ、ヒラリー・スワンク、ジーナ・デイヴィス、ペドロ・アルモドヴァル、ロン・ハワード、スーザン・サランドン、シュレック（！）、マイケル・ダグラス、アンジェリカ・ヒューストン、ダスティン・ホフマン、ミラ・ソルヴィーノ、トミー・リー・ジョーンズ…。ラストを飾るのはキャシー・ベイツ。「これが彼（オスカー像）のお尻、これが私の唇」と言って、オスカー像のお尻にキ ス。チャーミング。 |
| コリン・ファレルのメッセージ、スーザン・サランドンのピースサイン |
| スティーヴ・マーティン、「今年の傾向は…、なんと全員ノミネートされている！」。どこかで聞いたジョークだぞ？「次のプレゼンターは、才能と美貌に恵まれた魅力溢れる俳優です。となると、次の行き先は更正施設かな？」。 現れたのはアイルランドからハリウッドの中心へ着々と前進中のコリン・ファレル。全身真っ黒のスーツ。落ち着きなし。まさか本当にドラッグをやってないだろうね。彼が紹介するのは、音楽パフォーマンス四曲目、『ギャング・オブ・ニューヨーク』の「The Hands That Built America」。演奏するのは、もちろんＵ２。「スティーヴンは嘘ばっかりだね。新生活を夢見たアイルランド移民に捧げるもの。Ｕ２の曲は美、自由、信仰、信頼、言論の自由がテーマですが、そのために誰かの命を犠牲にしてはいけません」。ボノの声はやっぱりセクシー。青いサングラスをかけ、手を前に重ねて語り掛けるように歌い上げる。魂の歌なのだなぁと思う。ダニエル・デイ＝ルイス、マーティン・スコセッシ、大拍手。 編集賞。特別ハリウッドに貢献しているように見えないのに、なぜか授賞式出現率の高いジーナ・デイヴィスがプレゼンター。黒いドレス。年齢を重ねてついた脂肪が、彼女を浜に打ち上げられたクジラに見せている。メガネ、老眼鏡じゃないだろうね。「編集監督は監督から受け取ったフィルムの余計な部分を削ります」。受賞は『シカゴ』のマーティン・ウォルシュ。ロブ・マーシャルと抱き合ってステージへ。「イギリス北端の小さな村では大騒ぎだろうな。ロブ・マーシャル、ビル・コンドン、ありがとう。そして私自身のニューヨークのギャングたちに感謝します」。 In Memoriam（2002年に亡くなった映画人の追悼コーナー）。紹介するのはスーザン・サランドン。黒のドレス。今年は戦争の影響で黒いドレスが多いが、着こなしがダントツにカッコイイのがサランドン。一礼してから、ピースサイン。サランドンが式に出席すると聞いて政治コメントを予想したが、ピースサイン以外一切なし。亡くなった方の追悼コーナーだから、言えなかったのかもしれない。アカデミー側はそれを計算していた！？ちょっと肩透かし。「私たちは経験の共有、感情の表現、そして人との繋がりを求め、時には変化を促す動きを促進しようと映画作りに励みます。昨年亡くなった才能のある方々を、その作品の中に偲ぶことができます」。亡くなった映画人たちが関わった映画のクリップと共に次々と紹介される。ダドリー・ムーア、ジョン・フランケンハイマー、ロッド・スタイガー、ローズマリー・クルーニー、キム・ハンター、コンラッド・Ｌ・ホール、リチャード・ハリス、ジェームズ・コバーン、ビリー・ワイルダー…。個人的にジョージ・ロイ・ヒルが亡くなったことが哀しかっ た。僕を映画好きにしてくれた『リトル・ロマンス』を撮った人はもういない。寂しい。 |
| エイドリアン・ブロディが主演男優賞サプライズ受賞、そして感動のスピーチ | ||||||||||||||||||
主演男優賞。プレゼンターは昨年感動の受賞を果たしたハル・ベリー。優雅に堂々登場した彼女は、オスカー女優の余裕すら感じさせる。ゴールドのドレスは彼女の美し過ぎる身体のラインをくっきり見せ、ため息が出る。このスタイルなら、どんなドレスだって似合うに違いない。「今夜この賞に選ばれる人は、歴代の名優とともに、その名を後世に残すでしょう」。and
the Oscar goes to..... エイドリアン・ブロディ（『戦場のピアニスト』）！
候補者５人の中で、唯一オスカー受賞経験のなかったエイドリアン・ブロディは、個性的な若手として活躍してきたが、メインストリームの映画とは無縁だった。今回は作品の勢いとフレッシュさに後押しされ、堂々の初受賞。おめでとう。番狂わせのブロディの受賞に会場大興奮。すぐさまスタンディング・オヴェーションに。ブロディはママからキスを受け、隣で悲鳴を上げているダイアン・レインにキス。ブロディは受賞が今だ信じられないようで会場で手を合わせたりしていたが、照れながらようやくステージへ……と待っていたハル・ベリーに抱きつき、情熱的なキス。約４秒だったというこのキスが、翌日の各紙のトップを飾ることになる。ブロディ、昨年の主演女優賞ウィナーがベリーで良かったね。ベリーはタジタジ。「今のは予想外のオマケだったかな？」。ベリー、唇をふく余裕を取り戻す。ニコール・キッドマン、座るのが早いこと早いこと。ブロディは胸に手を当てて感謝してから、「信じられない。本当にありがとう。目の前がスローモーションにはなりませんでしたが、一瞬自分の名前を忘れていました。全てに合点がいく瞬間があるのなら、それ が今じゃないことは確かですね。これほどの愛と励ましを感じられたのは初めてです」。ママ、嬉しそう。涙を拭う。並んで座っているジャック・ニコルソンとニコラス・ケイジはともに口ポカーン。マイケル・ケイン、ダニエル・デイ＝ルイスは優しい眼差しで見守っている。「母と父にお礼が言いたい」。ママ、涙。「ウワディスワフ・シュピルマンの回想録がなければこの映画は存在しません。彼の強さを称えます。ロマン・ポランスキー監督、生涯忘れられない役をありがとう」。ここで音楽が鳴り出すが…、「待って。ちょっと待って下さい。音楽を止めて。今しか言えませんから」。おぉ、音楽って止められるんだぁ。ブロディ、凄いぞ。会場から拍手。「今夜こうして喜びに包まれながらも、胸の中は哀しみでいっぱいです。私はこの映画に関わることで、戦争時の人々の哀しみや非人間性、戦争の影響などを強く認識するようになりました。あなたが信じる神がどんな名前であれ、神のご加護がありますように。一刻も早く平和が訪れることを祈ります」。リチャード・ギア、熱心に聞く。ジャック・ニコルソン、ニコラス・ケイ ジ、ジュリアン・ムーアも…。「私の友人トムは今クウェートで戦っています。彼らが早く帰って来られるよう祈っています」。ダイアン・レイン、涙涙。会場再びスタンディング・オヴェーション。ニコール・キッドマン、立つのが遅いこと遅いこと。ブロディはベリーの肩を抱いて退場。毎年式は、主演賞獲得女優がいちばんの注目を集めることが多いが、今回ばかりはブロディだった。 作品賞候補紹介四作品目は『戦場のピアニスト』。紹介するのはダスティン・ホフマン。普通の格好。「アーティストは過去に光を当て、時に今日的な意義を見出し、未来を良い方向に導くこともできます。『戦場のピアニスト』を紹介することができて光栄です。正気を失った世の中を生き抜いた人物の物語です」。マシュー・マコノヒー、真剣な顔。でもガムを噛んでいる…。 主題歌賞。おや？まだ『8 Mile』の「Lose Yourself」が演奏されていないのに…。授賞式出席を拒否したエミネムは無視ということか。残念。プレゼンターはバーブラ・ストライサンド。黒のドレス。この人も授賞式出現率が極めて高い。「歌は驚くべきものです。苦痛、情熱、賞賛、抗議、何でも歌で伝えられます。この国でアーティストを含め、全市民に表現の自由があることを誇りに思います」。現状にチクリ。受賞はサプライズ！『8 Mile』（「Lose Yourself」）のエミネム、ジェフ・パス、ルイス・レスト。会場どよめく。パスがコメント、「マーシャル・マザース（エミネム）の殊勲です。３人で一緒に曲を作ることができ光栄でした。創造的なマーシャルの頭の中にあった音楽を形あるものにしたのです。彼は善良な男です」。協会が「Lose Yourself」の演奏をパスしたのは、大チョンボだなぁ。キャメロン・ディアス、ガムを噛み噛み。 名誉賞。スティーヴ・マーティンが「『めぐりあう時間たち』の名演技には考えさせられたので一生恨みます」とプレゼンターのメリル・ストリープを紹介。黒のドレス。他のどんな女優よりも派手なネックレス。どすこい健在。ニコラス・ケイジ、投げキッス。「賞賛を受ける人ほど賞賛に値しないと言った人がいます。きっと頭のヘンな人なんでしょう」。ハリソン・フォード、ニコニコ。「でも今夜の名誉賞の受賞者の人のようなことを考えていたのかも。ピーター・オトゥールです。７回も主演候補に挙がりながら、名優にありがちなことですが、栄冠を一度も授けられず、それでも人々の心をとらえ、40年も私たちを魅了し続けました」。エイミー・マディガン、変な方向を向いている。つまらない？オトゥールのクリップが流れる。いよいよピーター・オトゥール登場。会場はもちろんスタンディング・オヴェーション。オトゥールはストリープとキス。手渡されたオスカー像をじっと見つめる。「いつも候補止まりなんて、もう言わせません。遂に手に入れたこの像とは、死ぬまで一緒です。受賞を知り大きな喜びを感じま した。名誉なことです。幼い頃、私は映画の魔法にかかりました。年をとった今でも、この魔法は効いています」。ショーン・コネリー、目を細めている。オトゥールはストリープと手を繋いで退場。結構あっさり終わる。うーむ…。 |
| 史上最高の大混戦、主演女優賞はニコール・キッドマンが獲得 | ||||||||||||||||||
主演女優賞。プレゼンターは歴史にも記憶にも残る名優に昇りつめた感のあるデンゼル・ワシントン。オスカーをふたつ獲得しているからか、余裕たっぷり。黒のスーツ。髭は次回作の役作りか。ワシントンと言えども、ムサい。and
the Oscar goes to..... ニコール・キッドマン（『めぐりあう時間たち』）！
今年の主演女優賞はいつもなら全員がウィナーだと言われるほどの大混戦。そんな激戦を征したニコール・キッドマンは、さぞかし嬉しかったに違いない。ハリウッド進出時はトム・クルーズの嫁としか認識されていなかったが、『誘う女』あたりから変わりはじめ、離婚もなんのその、『ムーラン・ルージュ』『アザーズ』をヒットに導き、ついにはオスカー女優、今やハリウッドを代表するスターである。娘に肩を叩かれ、ママにキスをして、早々と壇上へ。いつもベストドレッサーのキッドマンは、社会情勢を意識してか、地味な黒のドレス。それでもやっぱり美しい。デンゼル・ワシントンの口にキス。すでに涙ぐんでいる。興奮した声で「デヴィッド・ヘア（『めぐりあう時間たち』の脚本家）にセリフを書いてもらいたいわ。ラッセル・クロウにステージでは泣くなと言われたのに…」。ん？実は獲る気満々だった？後ろを向いて涙を堪える。能面美人ゆえ、この一連の涙が演技に見えなくもないところが、損。「戦争中のアカデミー賞に対する疑問の声も聞かれますが、芸術は大切です。この仕事に信念を持っているし、それに敬意 を表したい。この伝統は守らなくてはなりません」。実は昨年の授賞式の冒頭では、トム・クルーズが芸術の大切さを説いたばかり。ニヤリ。「一方、世界はたくさんの問題を抱えています。テロや戦争で家族を失った人たちに、神のご加護がありますように」。母、涙。「母と娘のふたりに誇りに思ってもらいたくて今まで頑張ってきました。本当にありがとう」。エイドリアン・ブロディのように音楽を止めようとするも、できず。やっぱりブロディは凄かったんだ…。 スティーヴ・マーティン、「今、胸の谷間を見せるのが流行っているようです」。 歴代受賞者大集合。アカデミー協会会長フランク・ピアソンが現れる。「スティーヴ・マーティンと同じ楽屋は二度とご免だね」。ハリソン・フォード、カリスタ・フロックハート、ニコニコ。歴代のアカデミー協会会長のスピーチＶＴＲが流れた後、「海外にいる兵士の皆さんが早く安全に帰国できますように。そしてイラク国民の皆さんにも早く平和が訪れるよう祈っています」。ピアソンは往年の大女優オリヴィア・デ・ハヴィランドを紹介。現れたハヴィランドは、白髪の綺麗なおばあちゃん。青いドレスも悪くない。会場はスタンディング・オヴェーションで迎える。「53年前と世界は変わりましたが、人々の映画を愛する心と、困難な時期に希望と救いをくれる映画の力は変わりません」。幕が開き、歴代受賞者がズラリ。上段右からファミリーネームのアルファベット順に並んでいる。ジュリー・アンドリュース、キャシー・ベイツ、ハル・ベリー、アーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ、ニコラス・ケイジ、マイケル・ケイン、ジョージ・チャキリス、ジェニファー・コネリー、シ ョーン・コネリー、ジーナ・デイヴィス、ダニエル・デイ＝ルイス、オリヴィア・デ・ハヴィランド、カーク・ダグラス、マイケル・ダグラス、ロバート・デュヴァル、ルイーズ・フレッチャー、ブレンダ・フリッカー、キューバ・グッディング・ジュニア、ルイス・ゴセット・ジュニア、ジョエル・グレイ、トム・ハンクス、マルシア・ゲイ・ハーデン、ダスティン・ホフマン、セレステ・ホルム、アンジェリカ・ヒューストン、クロード・ジャーマン・ジュニア、ジェニファー・ジョーンズ、シャーリー・ジョーンズ、ジョージ・ケネディ、ベン・キングスレー、マーティン・ランドー、クロリス・リーチマン、カール・マルデン、マーリー・マトリン、ヘイリー・ミルズ、リタ・モレノ、パトリシア・ニール、ジャック・ニコルソン、マーガレット・オブライエン、テイタム・オニール、ジャック・パランス、ルイーゼ・ライナー、ジュリア・ ロバーツ、クリス・ロバートソン、ミッキー・ルーニー、エヴァ・マリー・セイント、スーザン・サランドン、マクシミリアン・シェル、ミラ・ソルヴィーノ、シシー・スペイセク、メアリー・スティーンバージェン、メリル・ストリープ、バーブラ・ストライサンド、ヒラリー・スワンク、ジョン・ヴォイト、クリストファー・ウォーケン、デンゼル・ワシントン、テレサ・ライト。そして、今年の受賞者であるピーター・オトゥール、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、クリス・クーパー、ニコール・キッドマン、エイドリアン・ブロディが、舞台左から現れる。この企画は第70回のときも行われた。わずか５年のインターバルはちょっと短過ぎたか。またやるの…という感が拭えず。でもやっぱりこのメンバーが揃うと、壮観。そう言えば、この授賞式で引退すると言っていたエリザベス・テイラーは、どこ？ |
| 強豪を抑え、ペドロ・アルモドヴァルが脚本賞を受賞 |
| 作品賞候補紹介五作品目は最多ノミネート作『シカゴ』。紹介するのは主要キャストの中で一人候補落ちしたリチャード・ギア。すっかり白髪。「満足できる作品はあるが、期待を大きく上回る作品はごくわずか。これは期待以上の作品。殺人とメディアがテーマです」。『シカゴ』組、誇らしげ。 スティーヴ・マーティン、「『シカゴ』の名演技で候補にならなかったリチャード・ギアよ、僕の世界にようこそ」。ぷぷっ。マーティンもオスカーには縁がないが、それはコメディアンに冷たいから。基本的にシリアスな役者であるギアの場合は…？ 脚色賞。プレゼンターは３年連続授賞式に登場マルシア・ゲイ・ハーデン。水色のドレスも肉もゴージャス。でも去年よりは痩せたかな？いや、でも腰回りはやっぱりすごいぞ。「オリジナル脚本と既存作品の脚色のどちらが大変か、論争になっているようです。でも最近は、それ以上に大変なのは脚本の仕事を貰うことのようです」。受賞は『めぐりあう時間たち』圧勝の予想を跳ね除けて『戦場のピアニスト』のロナルド・ハーウッド。エイドリアン・ブロディの顔を軽く叩いて壇上へ。「これはロマン・ポランスキー監督に与えられるべき賞です。巨匠の彼と皆様に、栄誉に輝けたお礼を申し上げます」。ダイアン・レインがエイドリアン・ブロディをチラッ。レインはジョシュ・ブローリンと来ているのに、まるでブロディの恋人みたい。いいのか？ 脚本賞。プレゼンターはベン・アフレック。おぉ、やっぱりデカい。なんだか生え際がおかしく見えるのは、例のゴシップのせい？「候補作の中には、一気に書き上がったものもあれば、30年もの構想を経たものもあります」。受賞は『トーク・トゥ・ハー』のペドロ・アルモドヴァル。隣の女性と抱き合って壇上へ。数十人（エイドリアン・ブロディ、ダイアン・レインら）が立ち上がる。アルモドヴァルはいつもの髪型、いつもの顔、いつものスタイル。ちょっとブルドックが入っている。「平和、人権、民主主義、国際法を守るために立ち上がっている人たちにも捧げます。生きることに必要な要素を守っている人々に捧げたいのです。さらにスパニッシュシネマと私の人生最高の瞬間を目撃している皆様にも！」。笑顔。 |
| 監督賞はまさかのロマン・ポランスキー、作品賞は予想通り『シカゴ』へ | ||||||||||||
監督賞。プレゼンターはハリソン・フォード。老けたなぁ。『インディ・ジョーンズ』第４弾は大丈夫か？でもまあ、貫禄はついた。「映像の技術が映画に命を吹き込むのなら、作品に脈動を与えるのは監督です」。and
the Oscar goes to..... ロマン・ポランスキー（『戦場のピアニスト』）！
監督賞はマーティン・スコセッシかロブ・マーシャルというのが大方の予想だった。特に無冠の帝王スコセッシが今年こそ受賞するのではないかという話は至るところで聞かれた。また、ミラマックスのハーヴェイ・ワインスタインは公然とスコセッシを推すと話していた。しかし、投票の締め切りが迫る頃、ミラマックスのあまりに露骨なキャンペーンが大きく批判されることとなった。もしかしたら、それが大きく影響したのかもしれない。もちろんロマン・ポランスキーに対する評価も高かったのではあるが…。会場も予想外のポランスキー受賞にどよめき、スタンディング・オヴェーションになる。もちろん本人は会場に来ていない。ジャック・ニコルソン、ニコラス・ケイジ、エイドリアン・ブロディが映し出される。フォード、「アカデミーはロマン・ポランスキー監督にお祝い申し上げ、代わって賞を受諾いたします」。 いよいよ大詰め作品賞。プレゼンターはマイケル・ダグラス…となんとカーク・ダグラス！このツーショット、なかなか見られないかも。マイケルの方が若干背が高い。嫁のキャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、誇らしげ。カークはマイケルの肩に手を置き、「息子のマイケルは２回も受賞しました。でも私だってまだ若い。75周年とはね、人生の75年は振り返りたくないね。明日のトップニュースになることをこれから発表します。滑舌はしっかりな」とアドヴァイス。マイケル、「困ったオヤジだ…」みたいな顔をして、「映画俳優なる我が父が発表します。これにて今年も皆さん、発表前の不安から解放されますよ」。今度はマイケルが「受賞は…って言うんだよ」。カーク、「ウィナーは…」と受賞者の書いてある紙を眺めたその刹那、なんとそれをビリッと破る。そして片方の紙をマイケルに渡す。ふたりは破れた紙をひとつに合わせて…、『シカゴ』！！！（マーティン・リチャーズ）。『シカゴ』組はもちろんハーヴェイ・ワインスタインも喜ぶ。ロブ・マーシャル、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、リチャード・ギ ア、レニー・ゼルウィガー、クイーン・ラティファ、皆喜んでいる。ゼタ＝ジョーンズとゼルウィガーは抱き合う。リチャーズが壇上へ。ワインスタインは「オマエも行け」とマーシャルを舞台に追いやる。リチャーズ、「長い道のりでした。偉大なるボブ・フォッシーとカンダー＆エブの名曲のおかげです」。すごく偉そうな態度のハーヴェイ・ワインスタイン。「願ってもない出演者、天国から降臨したような監督ロブ・マーシャル」。レニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、歓声。「私の肩にはいつもふたりの天使が座っているのです。愛しいメリー・リーと今は亡きパートナーのロバート。皆さんのおかげです」。 スティーヴ・マーティン、「これでようやく折り返し地点を過ぎました。私はとりあえずスティーヴン・スピルバーグ監督に感謝します。差し障りないでしょ？海外で見てくれた若者たち、楽しんでくれましたか？Good Night!」。 |
| 式を振り返って… | ||||||||
| 社会情勢が緊迫している影響を受け、第75回という節目の年ながら、今年のアカデミー賞は地味に執り行われた。レッドカーペットのインタヴューはなかったし、女優陣のドレスも黒が目立った。しかし、腐ってもハリウッド。観ている間は、そんなことほとんど気にならない。次々と映し出される映画人を見ては、ため息をついてしまう。僕のような凡人とは違う彼らの華やかさに、うっとりしてしまうのだった。 今年は『シカゴ』の年だ。最多13ノミネートを勝ち取り、そのうちの６つをさらっていった。世の中が暗いムードなので、その反動が少なからずあったに違いない。しかし、ひょっとして式を見た人の心にいちばん記憶に残った作品は、『戦場のピアニスト』ではないだろうか。主要８部門のうち、『シカゴ』は作品賞と助演女優賞の２部門しか獲っていないが、『戦場のピアニスト』は監督賞、主演男優賞、脚色賞の３部門を制している。終盤畳み掛けるように賞を受賞していく勢いは、もしかしたら作品賞も獲ってしまうのではと思えたほどだった。この作品が評価されたというのは、民主党支持者が多いというハリウッド人たちの反戦メッセージのようにも見える。 ベスト・スピーチは…誰だろう。インパクトだけならマイケル・ムーア、涙を誘ったのはエイドリアン・ブロディ。個人的にはクリス・クーパーの短いスピーチが心に残った。妻に向けた「Thank you」。この２文字に込められたクーパーの想いにジーンときた。反戦メッセージで言うなら、ガエル・ガルシア・ベルナルも良かった。 ベスト・ドレッサーは…飛び抜けて良かった人はいなかった。本当ならレニー・ゼルウィガーの真っ赤なドレスが最高なのだが、親しみやすさが持ち味のゼルウィガーにこのドレスは似合わない。ニコール・キッドマンあたりのゴージャス系美女が着ないと、ドレス負けしてしまう。個人的に好印象を持ったのは、ジュリアン・ムーアとハル・ベリー、ダイアン・レイン、ケイト・ハドソンのゴールド３女優。（Entertainment Weekly誌、People誌の両方でベストドレッサーに選ばれたのは、ニコール・キッドマン、ダイアン・レイン、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ） ワースト・ドレッサーは…これまた飛び抜けて酷い人はいなかったのだが、ヒラリー・スワンクは痛かった。この男顔でピンクのドレスはないだろう。しかも下はシースルーときた。ほとんど同じ理由でジェニファー・ガーナーも微妙だった（スワンクよりは大分マシだが）。ゲスト出演だったクロリス・リーチマンの真っ青なファッションも理解し難かった。 来年の授賞式まで１年。いや、違った11か月（２月開催になるのである）。バトルはすでに始まっている。来年はいつものショーアップされた華やかな式が開かれるよう、祈る。
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| このレポートは Across 211th Street のTiさんのご好意により実現しました。Tiさん、どうもありがとうございました。 |
データ data
| ■第75回アカデミー賞授賞式 |
| ■日時・場所 |
| 2003年３月23日（日） 17:30〜 コダックシアター ＡＢＣテレビが生中継 |
| ■プロデュース |
| ジル・ケイツ |
| ■ディレクター |
| ロイス・Ｊ・ホーヴィッツ |
| ■第75回アカデミー賞授賞式 出席者 | |
| ■ホスト | |
| スティーヴ・マーティン | ノボケイン 局部麻酔の罠、ビッグムービー |
| ■プレゼンター | |
| ベン・アフレック ジュリー・アンドリュース キャシー・ベイツ ハル・ベリー ジェニファー・コネリー ショーン・コネリー ジーナ・デイヴィス キャメロン・ディアス カーク・ダグラス マイケル・ダグラス コリン・ファレル ハリソン・フォード ブレンダン・フレイザー ガエル・ガルシア・ベルナル ジェニファー・ガーナー マルシア・ゲイ・ハーデン リチャード・ギア サルマ・ハエック ダスティン・ホフマン ケイト・ハドソン ダイアン・レイン ジェニファー・ロペス マシュー・マコノヒー ジュリアン・ムーア フランク・ピアソン スーザン・サランドン ミラ・ソルヴィーノ ヒラリー・スワンク キアヌ・リーヴス ジュリア・ロバーツ スーザン・サランドン メリル・ストリープ ジョン・トラヴォルタ ジャック・ヴァレンティ ニア・ヴァルダロス デンゼル・ワシントン レニー・ゼルウィガー |
デアデビル、トータル・フィアーズ プリティ・プリンセス、Relative Values Love Lisa、アバウト・シュミット 007／ダイ・アナザー・デイ、チョコレート ビューティフル・マインド、レクイエム・フォー・ドリーム エントラップメント、マイ・ハート、マイ・ラブ スチュアート・リトル２、スチュアート・リトル ギャング・オブ・ニューヨーク、クリスティーナの好きなコト グロムバーグ家の人々、Diamonds サウンド・オブ・サイレンス、ジュエルに気をつけろ！ デアデビル、リクルート Ｋ−19、ホワット・ライズ・ビニース 愛の落日、ハムナプトラ 黄金のピラミッド アマロ神父の罪、天国の口、終りの楽園。 デアデビル、キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン ガウディ・アフタヌーン、ポロック ２人だけのアトリエ シカゴ、運命の女 フリーダ、ＨＯＴＥＬ コンフィデンス、ムーンライト・マイル 10日間で男を上手にフル方法、サハラに舞う羽根 運命の女、陽だまりのグラウンド メイド・イン・マンハッタン、イナフ 10日間で男を上手にフル方法、フレイルティー 妄執 めぐりあう時間たち、エデンより彼方に ― バンガー・シスターズ、ムーンライト・マイル 灰の記憶、微笑みに出逢う街角 インソムニア、マリー・アントワネットの首飾り 陽だまりのグラウンド、スウィート・ノーベンバー コンフェッション、フル・フロンタル ムーンライト・マイル、17歳の処方箋 めぐりあう時間たち、アダプテーション 閉ざされた森、ドメスティック・フィアー ― マイ・ビッグ・ファット・ウェディング、Meet Prince Charming きみの帰る場所 アントワン・フィッシャー シカゴ、ブリジット・ジョーンズの日記 |
| ■音楽パフォーマンス | |
| ライラ・ダウンズ＆カエターノ・ヴェローゾ 「Burn It Blue」（フリーダ） | |
| ポール・サイモン 「Father and Daughter」（ワイルド・ソーンベリーズ ムービー） | |
| Ｕ２ 「The Hands That Built America」（ギャング・オブ・ニューヨーク） | |
| キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ ＆ クイーン・ラティファ 「I Move On」（シカゴ） | |
| ■作品データ | |||
| 作品名 | ノミネート数 | 受賞数 | 受賞確率 |
| シカゴ | 13 | 6 | 46％ |
| ギャング・オブ・ニューヨーク | 10 | 0 | 0％ |
| めぐりあう時間たち | 9 | 1 | 11％ |
| 戦場のピアニスト | 7 | 3 | 42％ |
| フリーダ | 6 | 2 | 33％ |
| ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 | 6 | 2 | 33％ |
| ロード・トゥ・パーディション | 6 | 1 | 16％ |
| アダプテーション | 4 | 1 | 25％ |
| エデンより彼方に | 4 | 0 | 0％ |
| トーク・トゥ・ハー | 2 | 1 | 50％ |
| アバウト・シュミット | 2 | 0 | 0％ |
| スパイダーマン | 2 | 0 | 0％ |
| アバウト・ア・ボーイ | 1 | 0 | 0％ |
| キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン | 1 | 0 | 0％ |
| 8 Mile | 1 | 1 | 100％ |
| マイ・ビッグ・ファット・ウェディング | 1 | 0 | 0％ |
| マイノリティ・リポート | 1 | 0 | 0％ |
| 愛の落日 | 1 | 0 | 0％ |
| スター・ウォーズ エピソード２／クローンの攻撃 | １ | 0 | 0％ |
| タイムマシン | 1 | 0 | 0％ |
| 運命の女 | 1 | 0 | 0％ |
| ワイルド・ソーンベリーズ ムービー | 1 | 0 | 0％ |
| 天国の口、終りの楽園。 | 1 | 0 | 0％ |
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