Predictions -Best Actor-

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主演男優賞

受賞予想

Final Predictions

　『シカゴ』の勢いが目立つ今年のオスカーだが、主演男優賞ではリチャード・ギアが漏れてしまった。ギアとオスカーの相性はもともと良くないということもあるだろうが、強力な俳優たちがひしめいている部門だという証拠とも言えるかもしれない。
　さて、今年の同部門は随分前から『ギャング・オブ・ニューヨーク』のダニエル・デイ＝ルイスと『アバウト・シュミット』のジャック・ニコルソンの一騎打ちと言われていた。そしてなるほど、実際にそうなっている。デイ＝ルイスはアメリカ映画俳優組合賞を、ニコルソンはゴールデン・グローブ賞を受賞。ブロードキャスト映画批評家協会賞とロサンゼルス映画批評家協会賞では賞を分け合っているくらいだ。オスカーでも熾烈な争いが予想されるが、オスカーに直接の影響があるSAGを征しているデイ＝ルイスが半歩リードか。名優の５年振りの復帰、話題性は十分だ。
　デイ＝ルイスとニコルソンで票が割れたときに浮上するのは、『戦場のピアニスト』のエイドリアン・ブロディだろう。実は同部門の候補者はすでにオスカーを獲得している俳優ばかりなのだが、その中で唯一初ノミネートとなるのがブロディ。フレッシュなパワーに溢れているし、なによりユダヤ人ピアニストという役柄はもろ会員の好みだ。ダークホースと言えよう。
　『愛の落日』のマイケル・ケインは、彼こそ受賞に相応しいという声があるものの作品が地味過ぎてマイナス。反米的な作品の内容にも足を引っ張られそう。『アダプテーション』のニコラス・ケイジも小粒感が否めないのが辛いところ。また、同作は助演賞を有力視されており、そちらでバランスをとろうという会員の思惑もありそうだ。

ポイント
エイドリアン・ブロディ（戦場のピアニスト） 2.0 point	20キロ以上の大減量（＋＋）	△
	ユダヤ人、しかもピアニスト（＋＋）
	唯一のオスカー初候補者（＋）
	今年30歳。若過ぎる（－）
	作品はカンヌパルムドール作（－－）
ニコラス・ケイジ（アダプテーション） 0.5 point	一人二役の怪演（＋＋）
	作家役は映画界に馴染み深い（＋）
	助演陣の強力援護（＊）
	オスカー受賞後、娯楽作ばかり（－－）
	コメディ演技は受けない（－）
マイケル・ケイン（愛の落日） 1.0 point	英国映画界が誇る大ヴェテラン（＋）
	助演賞獲得済みの安心感（＋）
	配給会社も唸る演技（＋）
	しかし作品は反米的？（－）
	作品選択は手当たり次第？（－）
ダニエル・デイ＝ルイス（ギャング・オブ・ニューヨーク） 4.0 point	いつも通り匂ってくる役作り（＋＋）	◎
	義眼役のインパクト（＋）
	アメリカを象徴する役柄（＋）
	５年ぶりの俳優復帰（＋）
	最近の米映画界への貢献は？（－）
ジャック・ニコルソン（アバウト・シュミット） 3.5 point	初老役で落ち着いた演技（＋）	○
	同業者からの絶対的信頼（＋）
	主要賞を抑えた賞レース展開（＋）
	受賞したら４つ目のオスカー（＋＊）
	でもそれはあげ過ぎでしょう？（－）

OSCAR PLANET 予想　…　ダニエル・デイ＝ルイス（ギャング・オブ・ニューヨーク）
管理人希望　…　エイドリアン・ブロディ（戦場のピアニスト）

The Five Nominees　ノミネート男優　［I guessed 4/5］　（02/17）
エイドリアン・ブロディ　Adrien Brody
	戦場のピアニスト（フォーカス・フィーチャーズ）
	Oscar Experience first nomination!
	Precursors NSFC、BSFC
	ホロコーストを生き抜いたポーランドのピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマン役。「ユダヤ人＋実在の人物」という二大柱が強力。体重を落とし、ピアノ演奏シーンも吹替えなしと、入魂の役作りも話題に。
ニコラス・ケイジ　Nicolas Cage
	Adaptaion（コロンビア）
	Oscar Experience 2 noms / 1 win
	Precursors TFCA
	奇想天外なチャーリー・カウフマンの脚本に応えるように、性格のまったく違う双子の兄弟を絶妙に演じ分けていると高評価。クリス・クーパー、メリル・ストリープの強力助演俳優陣の援護が心強い。
マイケル・ケイン　Michael Caine
	愛の落日（ミラマックス）
	Oscar Experience 6 noms / 2 win
	Precursors GSA、SFFCC、LFCC
	一時は公開が危ぶまれた作品だが、映画祭で絶賛されたその演技を配給会社も認め、急遽劇場公開が決定。過去２度受賞を果たしていることから見ても、オスカー会員のお気に入りであることは間違いない。
ダニエル・デイ＝ルイス　Daniel Day-Lewis
	ギャング・オブ・ニューヨーク（ミラマックス）
	Oscar Experience 3 noms / 1 win
	Precursors GSA、BFCA、NYFCC、LAFCA、SFCC…、OFCS、NYFCO、OFTA
	97年の「ボクサー」以来沈黙していたが、巨匠マーティン・スコセッシのラヴコールに応えて５年ぶりの俳優復帰。十二分にためたエネルギーを放出するかのような力演で前哨戦総なめ。今後の俳優業は白紙の状態。
ジャック・ニコルソン　Jack Nicholson
	アバウト・シュミット（ニューライン）
	Oscar Experience 12 noms / 3 wins
	Precursors GGA、BFCA、LAFCA、WFCA、DFFCA
	すでに３つのオスカーを獲得しているヴェテラン。ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門受賞時には「コメディを演ったつもりだったんだけど…」とコメントする余裕もある。強敵がいないため、迷ったときには彼に票が入る？

**Prediction Charts**　（02/17）
１．	ジャック・ニコルソン
２．	ダニエル・デイ＝ルイス
３．	エイドリアン・ブロディ
４．	マイケル・ケイン
５．	ニコラス・ケイジ

database データベース（02/26）

キャンペーン・パワー（本人のアピール）　02/12/01～03/02/23
１．	ジャック・ニコルソン	369 point	ニコルソン、どうやら４つ目のオスカー獲りに本気のご様子。ジイチャン頑張ります。デイ＝ルイスもずっと俳優業を休んでいたわりには、公の場に積極的に登場。ケインは要請があれば…のスタンス。
２．	ダニエル・デイ＝ルイス	205 point
３．	ニコラス・ケイジ	171 point
４．	エイドリアン・ブロディ	164 point
５．	マイケル・ケイン	125 point

前哨戦ポイント
１．	ダニエル・デイ＝ルイス	48 point	デイ＝ルイスはゴールデン・グローブ賞こそ逃したものの、批評家協会賞を総なめ、主要賞も押さえている。ニコルソンとの一騎撃ちをするパワーは十分に備えていると言える。
２．	ジャック・ニコルソン	25 point
３．	エイドリアン・ブロディ	19 point
４．	ニコラス・ケイジ	16 point
５．	マイケル・ケイン	12 point

対象作の興行収入　2003年２月23日現在
１．	ダニエル・デイ＝ルイス	$73m	興行的に苦戦していると言われている『ギャング・オブ・ニューヨーク』だが、それでもこのカテゴリーではいちばんのヒット。『愛の落日』はそろそろ拡大公開に踏み切って欲しいところ。
２．	ジャック・ニコルソン	$55m
３．	ニコラス・ケイジ	$19m
４．	エイドリアン・ブロディ	$12m
５．	マイケル・ケイン	$4m

出演料で見るスター・パワー
１．	ニコラス・ケイジ	$20m	オスカーを受賞してからケイジのギャラはうなぎ上り。『アダプテーション』ではギャラを200万ドルにカットして出演したことで、会員は好印象？ニコルソンも作品の規模によってギャラをコントロールする。
２．	ジャック・ニコルソン	$15m
３．	ダニエル・デイ＝ルイス	-
４．	マイケル・ケイン	-
５．	エイドリアン・ブロディ	-

キャリア-俳優活動歴
１．	マイケル・ケイン	51年	ケインは半世紀以上に渡って俳優活動を展開。ピーター・オトゥールの代役で舞台に立ったのが俳優デビューだという。ブロディは若いがデビューは15歳のときと早く、既に10年以上のキャリアである。
２．	ジャック・ニコルソン	45年
３．	ダニエル・デイ＝ルイス	24年
４．	ニコラス・ケイジ	22年
５．	エイドリアン・ブロディ	15年

ノミネート予想（02/08）

Final Predictions

　当確者がふたり。ゴールデン・グローブ賞を獲得した『アバウト・シュミット』のジャック・ニコルソンと、前哨戦でニコルソン以上の強さを見せた『ギャング・オブ・ニューヨーク』のダニエル・デイ＝ルイスは間違いなく候補入りするだろう。このふたりを猛追しているのが、『戦場のピアニスト』のエイドリアン・ブロディ。今年の主演男優賞はいつも以上にベテランが強いのだが、ブロディが入ることで新鮮味が出そう。大幅に減量した演技もオスカー好みだ。残り２席を争うのは、『アダプテーション』のニコラス・ケイジ、『愛の落日』のマイケル・ケイン、『シカゴ』のリチャード・ギア、そして『ストーカー』のロビン・ウィリアムス。作品の勢いを考えると、ギアが初候補入りする可能性が高くなってきたように思える。ケイジ、ケイン、ウィリアムスは既にオスカーを獲得しているが、この中から最後の粘りを見せるのは、やはり最年長のケインではないだろうか。ひょっとしてひょっとすると、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のレオナルド・ディカプリオが入ることも考えられるが、SAGで無視されたことを考えると可能性は極めて低い。

OSCAR PLANET 予想		管理人希望
エイドリアン・ブロディ（戦場のピアニスト）		エイドリアン・ブロディ（戦場のピアニスト）
マイケル・ケイン（愛の落日）		レオナルド・ディカプリオ（キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン）
ダニエル・デイ＝ルイス（ギャング・オブ・ニューヨーク）		エミネム（8 Mile）
リチャード・ギア（シカゴ）		サム・ロックウェル（コンフェッション）
ジャック・ニコルソン（アバウト・シュミット）		ロビン・ウィリアムス（ストーカー）
The Runner-up		The Runner-up
ニコラス・ケイジ（アダプテーション）		デニス・クエイド（オールド・ルーキー）

The Five Frontrunners　フロントランナー（５名）　（02/08）
名前　（作品）	ポイント
エイドリアン・ブロディ Adrien Brody （戦場のピアニスト） Winner: NSFC、BSFC	これまで小品で地道にキャリアを重ねてきた。カンヌ映画祭パルムドール受賞作で堂々主演を務めて、評価高し。賞レースも健闘。 Weak Point オスカー会員はユダヤ人の役が大好きだが、一方で会員はカンヌ映画祭にライヴァル意識を持っている。オスカーと相性の悪いボストン映画批評家協会賞を獲ってしまったのも不安。
マイケル・ケイン Michael Caine （愛の落日） Winner: GSA、SFFCC、LFCC	ミラマックスはあまりにも素晴らしい彼の演技に、急遽作品の2002年公開を決めた。ほとんど毎年オスカーの噂が出る。 Weak Point しかし、作品の質はあまりにもバラツキがある。『オースティン・パワーズゴールドメンバー』のバカ演技に、オスカー会員はひいた？役が反アメリカ的という声もある。
ダニエル・デイ＝ルイス Daniel Day-Lewis （ギャング・オブ・ニューヨーク） Winner: GSA、BFCA、NYFCC、LAFCA、SFCC、SDFCS、SFCA、LVFCS、FFCC、KCFCC、CFCA、COFCA、VFCC、OFCS、NYFCO、OFTA	誰もが認める名優の５年ぶりのスクリーン復帰、しかもマーティン・スコセッシ監督作。期待するなという方が無理な話。 Weak Point マイケル・ケイン、ジャック・ニコルソンら強豪を相手に、前哨戦総なめ状態。これじゃノミネートされないわけがない。あとは授賞式当日、彼が会場に来てくれるのかどうか。
リチャード・ギア Richard Gere （シカゴ） Winner: GGA	主演に繰り上げ。話題沸騰のミュージカルで悲願のオスカー・ノミネートを狙う。ゴールデン・グローブ賞受賞の追い風も吹く。 Weak Point これまでの偏見がどう働くだろうか。『運命の女』の演技も高く評価されたが…。役が小さ過ぎるらしく、助演男優部門じゃなければおかしいという声が多数出ている。
ジャック・ニコルソン Jack Nicholson （アバウト・シュミット） Winner: GGA、BFCA、LAFCA、WFCA、DFFCA	カンヌ映画祭で先行披露された演技は、男優賞は獲れなかったものの、話題沸騰。もともとハリウッド人の尊敬を集めている。 Weak Point] もう既に３つオスカーを獲っている不安も、ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門主演男優賞を獲得したことですべて帳消し。ダニエル・デイ＝ルイスとの一騎打ちに備えるのみ。

ノミネーション予想これまでの流れ 2002　（Changes in Red）
02/08
マイケル・ケイン	ダニエル・デイ＝ルイス	リチャード・ギア	ジャック・ニコルソン*	エイドリアン・ブロディ
The Leader：ジャック・ニコルソン
01/21
マイケル・ケイン	ダニエル・デイ＝ルイス	ニコラス・ケイジ	ジャック・ニコルソン*	エイドリアン・ブロディ
The Leader：ジャック・ニコルソン
12/22
マイケル・ケイン	ダニエル・デイ＝ルイス*	ニコラス・ケイジ	ジャック・ニコルソン	レオナルド・ディカプリオ
The Leader：ダニエル・デイ＝ルイス
12/09
マイケル・ケイン*	ダニエル・デイ＝ルイス	ニコラス・ケイジ	グレッグ・キニア	ロビン・ウィリアムス
The Leader：マイケル・ケイン
11/20
マイケル・ケイン*	ダニエル・デイ＝ルイス	ケヴィン・クライン	グレッグ・キニア	ロビン・ウィリアムス
The Leader：マイケル・ケイン
11/01
マイケル・ケイン*	ダニエル・デイ＝ルイス	ケヴィン・クライン	ジャック・ニコルソン	ロビン・ウィリアムス
The Leader：マイケル・ケイン

The Other Contenders　その他の有力候補　（02/08）（上にあがる可能性が特に高い男優はグレイ）
名前　（作品）	ポイント
ピアース・ブロスナン Pierce Brosnan （Evelyn）	ドラマもできると言わんばかりに、アイルランドを舞台にしたシリアス・ドラマに挑戦し高評価。オスカーはイメージ・チェンジが好き。だが、同時期に「007」最新作も公開。相殺？
ニコラス・ケイジ Nicolas Cage （アダプテーション）	久しぶりに怪演を披露しているらしく、これまでのベスト・パフォーマンスという評が続々。オスカー受賞以来、娯楽アクション大作ばかりでオスカー会員は呆れ気味？Winner: TFCA
ジョージ・クルーニー George Clooney （ソラリス）	こう見えて作品選びは手堅い。名パートナーであるスティーヴン・ソダーバーグの演出で初ノミネーションを狙う。とは言っても、やはり名優というより大スター。偏見に泣かされそう。
トム・クルーズ Tom Cruise （マイノリティ・リポート）	スティーヴン・スピルバーグと夢のタッグを組んで、予想通りの大ヒット。ハリウッド一のマネーメイキング・スター。これまで３度候補に挙がりながら、落選。同情票が欲しいが強敵が多すぎる。
キーラン・カルキン Kieran Culkin （17歳の処方箋）	豪華演技派俳優陣を従えて、堂々たるパフォーマンスを披露しているらしい。もはや兄マコーレーを完全に追い越し、順風満帆。ただ、この部門は若手に極めて厳しい。Winner: GSA
レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio （キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン）	スティーヴン・スピルバーグとのタッグで久々の賞レース参戦。作品の作風が主演男優賞には相応しくないとみなされそう。アンチ『タイタニック』派の存在にも足を引っ張られそう。
エミネム Eminem （8 Mile）	ラジー候補になるかと思いきや、意外なことに極めて前評判が高い。歌手が映画に挑戦してオスカー候補になることは滅多にないが、それを破ることができるか。大穴中の大穴。
レイフ・ファインズ Ralph Fiennes （スパイダー少年は蜘蛛にキスをする）	デヴィッド・クローネンバーグの作風に彼のねっとりした雰囲気は合っていそう。ただ、会員はクローネンバーグ作品に抵抗があるか。『太陽の雫』落選の同情票を期待したいが…。
ヒュー・グラント Hugh Grant （アバウト・ア・ボーイ）	世界中で愛された作品で、生涯最高のハマり役を得る。セルフ・パロディが最高だった。しかし作品の公開は５月。年末までインパクトを引っ張るのは極めて難しい。
ジェイク・ギレンホール Jake Gyllenhaal （ムーンライト・マイル）	地味ながら良質作を連発し、着実にキャリアを伸ばしてきた。名優たちに囲まれた演技で、普通の青年役俳優のポジションを固める。オスカーは若手男優に厳しいのが、難。
トム・ハンクス Tom Hanks （ロード・トゥ・パーディション）	ハリウッドが最も信頼する男優。今までのイメージをガラリ一新、マフィア役に挑んで高い評価を得る。ただし、一部では役にそぐわないという声もあり。
リチャード・ハリス Richard Harris （My Kingdom）	数々の名作を残して急逝。故人のノミネートは最近では『イル・ポスティーノ』のマッシモ・トロイージの例がある。『ハリー・ポッター』シリーズのダンブルドア校長として子どもにも人気。
グレッグ・キニア Greg Kinnear （ボブ・クレイン快楽を知ったTVスター）	地味だが『恋愛小説家』で助演男優賞候補になったこともある。堂々の主演作で身体を張った演技を披露していると評判だが、かえってそれが保守的な会員には受けないかも。
ケヴィン・クライン Kevin Kline （卒業の朝）	問題児との交流を通して成長する教師の役はオスカー会員の好み。昨年『海辺の家』での落選の同情票も集まるかもしれない。作品の評価が芳しくないのがマイナス。
デレク・ルーク Derek Luke （きみの帰る場所アントワン・フィッシャー）	昨年の主演男優賞覇者デンゼル・ワシントンの監督デビュー作の主演に抜擢されたシンデレラ・ボーイ。作品の勢い次第ではもしかして…。ただし、若手には厳しい部門。
エドワード・ノートン Edward Norton （25時）	デビュー作でいきなりオスカー候補になった同世代を代表する演技派。ドラマティックな役柄でオスカー会員に受けは良さそう。が、作品の質は未知数。共倒れになる可能性もあり。
アル・パチーノ Al Pacino （インソムニア）	心に闇を抱えた刑事を圧倒的迫力で演じきる。作品の公開が５月と早過ぎるため不利。共演のロビン・ウィリアムスに比べるとインパクトでは負けるかもしれない。
デニス・クエイド Dennis Quaid （オールド・ルーキー）	地味な作品を興行的にも質的にも支えた功労者。このところ良質作が続きイメージがいい。ただし、作品が公開されたのは４月。助演男優賞の方がチャンスがある。
サム・ロックウェル Sam Rockwell （コンフェッション）	脇役で演技を磨いていたが、ついに主演で登場。その不敵な存在感は映画ファンにも支持者が多い。今年のダークホース？ただし、オスカー会員受けは難しいかも。Winner: PFCS
アダム・サンドラー Adam Sandler （パンチドランク・ラブ）	ポール・トーマス・アンダーソンの的確な指導で演技開眼？ただ、オスカー会員はコメディ俳優に冷たい。ジム・キャリーは何度泣かされたことか。キャリーより先に候補入りするとは思えない。
キャンベル・スコット Campbell Scott （Roger Dodger）	甥を夜の街に連れ出す叔父役でしばしの低迷から復活。作品が地味過ぎるし、観ている会員も少なそう。前哨戦で相当頑張らないと生き残りは難しい。Winner: NBR
ロビン・ウィリアムス Robin Williams （ストーカー）	大胆なイメージ・チェンジで評論家の圧倒的支持を勝ち得る。『インソムニア』の怪演も考慮に入れられる可能性あり。賞レースは苦戦中。ウィリアムス嫌いの会員は無条件で拒否。

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