Predictions -Best Picture-

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作品賞

受賞予想（02/26）

Final Predictions

ロード・オブ・ザ・リング
王の帰還

ロスト・イン・
トランスレーション

マスター・アンド・
コマンダー

ミスティック・リバー

シービスケット

The Lord of the Rings: The Return of the King

Master and Commander: The Far Side of the World

◎

△

○

OSCAR PLANET Prediction		ロード・オブ・ザ・リング王の帰還
General Prediction		ロード・オブ・ザ・リング王の帰還
My Hope		ロード・オブ・ザ・リング王の帰還

　２年前「ロード・オブ・ザ・リング」が最多候補に挙がったとき、ついにファンタジーがオスカーを征するのではないかという声がいたるところで聞かれた。それだけのクオリティを持っていたからだ。しかし、それは「ビューティフル・マインド」により阻まれた。あれから２年。今度こそ「指輪」が主役になるときがやってきた。シリーズ完結編『ロード・オブ・ザ・リング王の帰還』が歴史を変えるのだ。興行は尻上がりに伸び、批評家は作品の公開を歴史的事件と称え、映画ファンはホビットたちの旅の結末を熱烈に迎え入れた。ゴールデン・グローブ賞はもちろん、文学的な作品が好まれる批評家協会賞でも強さを発揮、各組合賞も総なめにしている。もはやハリウッドを取り巻く空気は『王の帰還』以外の作品の受賞を許さないもので、他作品との間には高い壁がそびえ立っている。これは数年前「タイタニック」が大航海を続けたときと似ている。授賞式では『王の帰還』のスコアが最もたくさん流れることになるだろう。
　『王の帰還』が「タイタニック」とするなら、『ミスティック・リバー』は「L.A.コンフィデンシャル」である。批評家から熱狂的に迎えられた本作は、クリント・イーストウッドの最高傑作という声が挙がっている。しかし、内容が暗過ぎる。華やかなオスカーではあまり歓迎されないだろう。獲るならば演技賞か脚色賞に違いない。
　『マスター・アンド・コマンダー』『シービスケット』は大量ノミネートが光るものの、『王の帰還』を捉えるパワーは感じられない。『ロスト・イン・トランスレーション』は評価こそ高いものの、あまりに規模が小さく、オスカーには相応しくないと考える会員が大半だろう。
　つまり、『王の帰還』が受賞できない要素が、ファンタジーということ以外、見当たらない。オスカーの歴史が変わる瞬間は、もうすぐそこまで来ている。

Score　（02/14）
ロード・オブ・ザ・リング王の帰還 The Lord of the Rings: The Return of the King	最多11部門ノミネート（＋＋）	7.0
	ピーター・ジャクソンが監督組合賞獲得（＋＋）
	三部作全体で評価される可能性大（＋＋）
	三作合計で興収10億ドル突破。歴史的成功（＋＋）
	もはや本作以外の作品の受賞を許さない空気（＋）
	ファンタジーが作品賞を獲ったことはない（－）
	演技部門で候補に挙がった者がいない（－）
ロスト・イン・トランスレーション Lost in Translation	４部門ノミネート（＊）	2.0
	ソフィア・コッポラ監督は今年のシンデレラガール（＋）
	ビル・マーレイの演技が高く評価されている（＋＋）
	賞レースで『王の帰還』に次ぐ高ポイント（＋）
	スカーレット・ヨハンソンがまさかの候補落ち（＊）
	作家主義的内容（－）
	規模が小さ過ぎる（－）
マスター・アンド・コマンダー Master and Commander: The Far Side of the World	10部門ノミネートは『王の帰還』に次ぐ記録（＋）	2.0
	ピーター・ウィアー監督は会員のお気に入り（＋）
	会員は海洋冒険ものに弱いという噂が…（＋＋）
	ラッセル・クロウ主演作にハズレなし？（＊）
	演技部門では無視された（－）
	受賞するとしたら技術部門じゃない？（＊）
	製作費１億5000万ドル。興収9000万ドル（－）
ミスティック・リバー Mystic River	６部門ノミネート（＊）	3.0
	クリント・イーストウッド監督の最高傑作の声（＋＋）
	実力派俳優たちの演技合戦（＋＋＋）
	『王の帰還』に唯一対抗できる空気（＋）
	過大評価されているという声が出始めた（＊）
	暗い。暗過ぎる。（－－）
	去年だったら可能性があったのにねぇ（－）
シービスケット Seabiscuit	７部門ノミネート（＊）	2.5
	夏映画の中で唯一鑑賞に堪え得ると評価（＋＋）
	馬と映画は相性がいい。物語もオスカー向き（＋＋＊）
	古き日のアメリカにホロリ。会員は時代物が好き（＋＋）
	演技部門に誰も滑り込めず（－）
	ゲイリー・ロスが鑑賞候補落ち（－－－）
	賞レースでは候補止まり（＊）

The Five Nominees　ノミネート作品　［I guessed 4/5］　（01/28）
ロード・オブ・ザ・リング王の帰還　The Lord of the Rings: The Return of the King
	配給：ニューライン　　監督：ピーター・ジャクソン
	Nominees 作品、監督、脚色、編集、美術、衣装デザイン、メイキャップ、視覚効果、録音、作曲、主題歌（11部門）
	Precursors PGA、OBAFA、GGA、BFCA、NYFCC、WFCA、SFCA、FFCC、KCFCC…、OFCS、OFTA
	いよいよ完結した超人気シリーズ三部作最終章。最多ノミネートを勝ち取り、もはや他を寄せつけない勢い。ファンタジーが勝つ。「指輪」がオスカーの歴史を変える。
ロスト・イン・トランスレーション　Lost in Translation
	配給：フォーカス・フィーチャーズ　　監督：ソフィア・コッポラ
	Nominees 作品、監督、主演男優、脚本（４部門）
	Precursors GGA、GSA、ISA、SFFCC、TFCA、IFCA、COFCA、VFCC、NYFCO
	2003年、批評家に最も愛された作品。実験的な作風ながら、主人公ふたりの微妙な心理を丁寧に掬い取っていると評判。日本が舞台。マシューも出てるよ。
マスター・アンド・コマンダー　Master and Commander: The Far Side of the World
	配給：20世紀フォックス　　監督：ピーター・ウィアー
	Nominees 作品、監督、撮影、編集、美術、衣装デザイン、メイキャップ、視覚効果、録音、音響効果（10部門）
	Precursors LFCC
	オスカー会員が大好きと言われる海洋冒険物。監督、主演俳優も会員好み。堂々たるアドヴェンチャー・ドラマの趣。海のロマンを愛する人々から高い支持。
ミスティック・リバー　Mystic River
	配給：ワーナー・ブラザース　　監督：クリント・イーストウッド
	Nominees 作品、監督、主演男優、助演男優、助演女優、脚色（６部門）
	Precursors NBR、BSFC
	人間の心の闇を容赦なく突きつけるダークな人間ドラマ。絶望の淵に立たされた人々の織り上げる物語は最高級の味わい。『王の帰還』に唯一対抗できる可能性を秘めている。
シービスケット　Seabiscuit
	配給：ユニヴァーサル　　監督：ゲイリー・ロス
	Nominees 作品、脚色、撮影、編集、美術、衣装デザイン、録音（７部門）
	Precursors None
	夢と希望が溢れるドラマが多くの人々に愛された。駆け抜ける馬の美しさに魅せられる人が続出。物語だけなら、最もオスカー向きかもしれない。

**Prediction Charts**（02/26）
			02/26	02/21	02/16	02/11	02/06	02/01
１	→	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還	１	１	１	1	１	１
２	→	ミスティック・リバー	２	２	２	２	２	２
３	→	マスター・アンド・コマンダー	３	３	４	５	３	４
４	→	シービスケット	４	４	３	３	４	３
５	→	ロスト・イン・トランスレーション	５	５	５	４	５	５

database データベース（03/01）

製作費
１．	マスター・アンド・コマンダー	$150m	海を舞台にした映画は金がかかる。『マスター・アンド・コマンダー』は１億5000万ドルという巨費が投じられ、その例に漏れず。地味に見える『シービスケット』も8600万ドルと意外にも製作費は高い。
２．	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還	$94m
３．	シービスケット	$86m
４．	ミスティック・リバー	$30m
５．	ロスト・イン・トランスレーション	$4m

興行収入　2004年２月22日現在
１．	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還	$361m	『王の帰還』はシリーズ最高の興収を上げ、記録を更新中。三作の興収の合計は、米だけで10億ドルに達する。『ロスト・イン・トランスレーション』はコストと比べると、健闘。『マスター・アンド・コマンダー』は大赤字。
２．	シービスケット	$120m
３．	マスター・アンド・コマンダー	$92m
４．	ミスティック・リバー	$79m
５．	ロスト・イン・トランスレーション	$43m

上映時間
１．	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還	201 min	『王の帰還』はついに３時間を大幅に越えた。三部作合わせると、実に９時間を越える超大作シリーズということになる。長い映画が好きな会員もこれには満足！？２時間を越えない作品は一本のみ。
２．	シービスケット	141 min
３．	マスター・アンド・コマンダー	138 min
４．	ミスティック・リバー	137 min
５．	ロスト・イン・トランスレーション	105 min

前哨戦ポイント 2004年３月１日現在
１．	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還	114 point	『王の帰還』はゴールデン・グローブ賞どころか批評家協会賞をもぶっちぎり、前哨戦圧倒的強さを見せた。その勢いはいまだに衰えを見せていない。そしてそれはオスカー授賞式まで持続しそう。
２．	ロスト・イン・トランスレーション	58 point
３．	ミスティック・リバー	42 point
４．	マスター・アンド・コマンダー	40 point
５．	シービスケット	38 point

ノミネート予想（01/25）

Final Predictions

　今年はもう、『ロード・オブ・ザ・リング王の帰還』の年。前２作以上に賞レースで好調のこの作品が候補落ちすることは、まずあり得ないだろう。いまだかつてこれほどまでに映画ファンのみならず、批評家までも熱狂させたファンタジーはない。この作品の後を追うのは、『ミスティック・リバー』だろう。批評家筋から圧倒的な支持を受けたダークな人間ドラマは、『王の帰還』に唯一対抗できる作品かもしれない。残り３枠は激戦である。今年は授賞式の開催時期が早まったせいもあり、前哨戦結果もバラけていて、読みにくいのだ。評価はそれほど高くないものの、ミラマックスの一押し作品である『コールドマウンテン』も強そうだ。ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞では最多候補に挙がっているのである。ただし、アメリカ製作者組合賞では候補落ちしてしまうという波乱もあり、安全圏とは言えない。『ビッグ・フィッシュ』『ラストサムライ』『マスター・アンド・コマンダー』『シービスケット』のメジャー作品、『アメリカン・スプレンダー』『イン・アメリカ三つの小さな願いごと』『ロスト・イン・トランスレーション』『The Station Agent』のインディーズ作品も候補入りを狙う。このうちどれが来るのか。各組合賞で強さを発揮している『マスター・アンド・コマンダー』『シービスケット』が抜け出しそうな空気を漂わせている。いつもなら１、２作品の小品枠があるのだが、今年はどうやらなさそうな雰囲気がある。もし可能性が残されているとしたら、前哨戦前半で強さを見せた『ロスト・イン・トランスレーション』を予想する人が多いだろうが、私小説的な作風が敬遠されるかもしれない。むしろ物語性の強い『イン・アメリカ』の方がオスカー向きと言える気がする。

OSCAR PLANET 予想		管理人希望
Likely	コールドマウンテン（アンソニー・ミンゲラ監督）	ビッグ・フィッシュ（ティム・バートン監督）
Lock	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還（ピーター・ジャクソン監督）	ファインディング・ニモ（アンドリュー・スタントン監督）
Risky	マスター・アンド・コマンダー（ピーター・ウィアー監督）	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還（ピーター・ジャクソン監督）
Lock	ミスティック・リバー（クリント・イーストウッド監督）	ミスティック・リバー（クリント・イーストウッド監督）
Likely	シービスケット（ゲイリー・ロス監督）	シービスケット（ゲイリー・ロス監督）
The Runner-up		The Runner-up
Risky	ロスト・イン・トランスレーション（ソフィア・コッポラ監督）	ディボース・ショウ（ジョエル・コーエン監督）

The Five Frontrunners　フロントランナー（５作品）　（01/25）
タイトル　原題　（配給）	ポイント
コールドマウンテン Cold Mountain （ミラマックス）	オスカーに絡んだことのある映画人が結集。キャンペーンの鬼ミラマックスが、今年の一押し作品と豪語。勝てなくても候補は確実？ Weak Point 「a good movie, but not great」。懸念された否定的意見は案外少ないが、やはり大絶賛とはならなかった。賞狙いが見え見えで、反ミラマックス会員からは無視。興行成績の後押しは…。
ロード・オブ・ザ・リング王の帰還 The Lord of the Rings: The Return of the King （ニューライン） Winner: PGA、OBAFA、GGA、BFCA、NYFCC、WFCA、SFCA、FFCC、KCFCC、DFFCA、LVFCS、PFCS、UFCS、CFCA、OFCS、OFTA	大スケールのファンタジーが完結する。興行的成功も確実。第一部、第二部はともに候補入り。第三部だけが無視されるとは考えにくい。 Weak Point 批評家はこの作品の公開を「映画史に残る大事件」とこぞって大絶賛。三部作全体で評価される可能性も極めて高く、もはや死角なし。会場には誰が来るのかな？全員集合？
マスター・アンド・コマンダー Master and Commander: The Far Side of the World （20世紀フォックス） Winner: LFCC	フォックスは仕上がりを見て年末封切りに変更。批評家は大絶賛へ。ヴェテラン会員は海洋冒険物に弱いという話がある。 Weak Point シリーズ化されるという噂が出ていることの影響は？ラッセル・クロウに反感を持っている会員は迷わず無視。製作費が大きい割りに、興行的にはマズマズの結果に留まっている。
ミスティック・リバー Mystic River （ワーナー・ブラザース） Winner: NBR、BSFC	ベストセラーが原作＋クリント・イーストウッドが監督＋カンヌ映画祭で評判上々。アメリカでも同様の好意的レヴューが続々。 Weak Point 今年『王の帰還』に対抗できる唯一の作品？構図は“「タイタニック」 vs. 「L.A. コンフィデンシャル」”に似ている…。この勢いは、内容が暗過ぎるという声をも吹き飛ばす。
シービスケット Seabiscuit （ユニヴァーサル）	馬は映画と相性が良く、古き日のアメリカを美しく見せる。オスカー会員好みのキャストが結集。地味な題材ながら興行的にも大成功。 Weak Point ７月という公開時期はあまりに早過ぎる。昨年「ロード・トゥ・パーディション」は結局どうなった？好意的レヴューが大多数を占めるものの、完全否定の酷評も目立たなくはない。

ノミネーション予想これまでの流れ 2003　（Changes in Red）
01/25（Final Prediction）
コールドマウンテン	シービスケット	マスター・アンド・コマンダー	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	ミスティック・リバー
The　Leader：ロード・オブ・ザ・リング王の帰還
01/01
コールドマウンテン	イン・アメリカ三つの小さな願いごと	ロスト・イン・トランスレーション	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	ミスティック・リバー
12/01
ラストサムライ	イン・アメリカ三つの小さな願いごと	21グラム	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	ミスティック・リバー
11/01
ビッグ・フィッシュ	イン・アメリカ三つの小さな願いごと	マスター・アンド・コマンダー	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	ミスティック・リバー
10/01
ビッグ・フィッシュ	ファインディング・ニモ	マスター・アンド・コマンダー	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	ミスティック・リバー
09/01
コールドマウンテン	ファインディング・ニモ	マスター・アンド・コマンダー	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	ミスティック・リバー
08/01
コールドマウンテン	エレファント	マスター・アンド・コマンダー	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	ミスティック・リバー
07/01
コールドマウンテン	エレファント	マスター・アンド・コマンダー	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	シービスケット
06/01
コールドマウンテン	エレファント	砂と霧の家	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	シービスケット
05/01
コールドマウンテン	Eternal Sunshine of a Spotless Mind	砂と霧の家	ロード・オブ・ザ・リング王の帰還*	シービスケット

The Other Contenders　その他の有力候補　（01/25）（上にあがる可能性が特に高い作品はグレイ）
タイトル　原題　（配給）	ポイント
アメリカン・スプレンダー American Splendor （ファイン・ライン・フューチャーズ）	サンダンスで絶賛、カンヌで配給先が決定。アニメーションを組み込んだ物語が、ユニークだと大評判。否定的意見は少数だが、作品規模が小さ過ぎる。Winner: NSFC、LAFCA、SFCC
カレンダー・ガールズ Calendar Girls （タッチストーン）	イギリスの名女優たちが集まって大評判、タッチストーンは“2003年の「フル・モンティ」”だと自信満々。ヘレン・ミレンら演技陣の評価も上々。イギリス映画という事実の影響は？
ビッグ・フィッシュ Big Fish （コロンビア）	鬼才ティム・バートンがドラメディに挑戦。おなじみの美しいヴィジュアルが炸裂、エモーショナルな仕上がりらしい。が、やはりバートン作品は賞レース向きではないか。興行成績はマズマズ。
バレエ・カンパニー The Company （ソニー・ピクチャーズ・クラシックス）	ロバート・アルトマンがまたもやアンサンブル劇を発表。しかもミュージカル的要素もあるという。出来不出来の差が激しい監督だが、今回は好評。キャストはやや弱い印象が拭えない。
エレファント Elephant （HBOフィルムズ）	カンヌ映画祭でパルムドール受賞。昨年の覇者「戦場のピアニスト」は多数候補に挙がり、３部門獲得。もともとカンヌとオスカーは相性が悪い。なのに２年連続候補入り？Winner: CIFF
ファインディング・ニモ Finding Nemo （ディズニー）	アニメ映画史上最高の興収を記録。批評家も大絶賛。恐るべしピクサー。しかしそうは言っても、実写とアニメの間に立ち塞がる壁は相当の高さ。まずはゴールデン・グローブ賞を目指そう。
砂と霧の家 House of Sand and Fog （ドリームワークス）	アメリカ人の夢の象徴である「家」をめぐり争う人々を描く。前回ミラマックスに惨敗したドリームワークスが雪辱を狙う。題材は極めて地味。スケール感が考慮されるオスカーでは不利？
イン・アメリカ三つの小さな願いごと In America （フォックス・サーチライト）	オスカー受けのいいジム・シェリダンの自伝的要素の濃い佳作。才能ある監督・俳優が集まった。ダークホースだが、アメリカ映画じゃない点がマイナス。規模が小さ過ぎる。Winner: GSA
ディボース・ショウ Intolerable Cruelty （ユニヴァーサル）	質の高い作品を発表し続ける、任せて安心コーエン兄弟作。案の定高い評価を獲得したが、オスカーではロマコメは弱い。ゴールデン・グローブ賞で無視されて、候補は遠のいた。
キル・ビル Vol.1 Kill Bill Vol. 1 （ミラマックス）	実に６年ぶりとなるクエンティン・タランティーノ監督作。タランティーノ節健在と評論家は絶賛。が、前後編に分けられたことは大きなマイナス。技術部門止まりの声あり。
ラストサムライ The Last Samurai （ワーナー・ブラザース）	ハリウッドが初めて幕末を舞台に侍を描き、まずまずの評価。ただし大絶賛ではない。渡辺謙の好演の勢いが欲しいところだが、彼の役柄が某テロリストと比較されるという悲劇。
ロスト・イン・トランスレーション Lost in Translation （フォーカス・フィーチャーズ）	巨匠の愛娘監督作。ヴェネチアで好評、興行的にも成功。批評家大絶賛。小規模、作家主義。Winner: GGA、GSA、ISA、SFFCC、TFCA、IFCA、COFCA、VFCC、NYFCO
ラブ・アクチュアリー Love Actually （ユニヴァーサル）	イギリスの名優たちが集まったアンサンブル劇で、「ゴスフォード・パーク」再びを目指す。しかし、ここにはロバート・アルトマンはいない。批評家筋の後押しは、どうやらなさそう。
マッチスティック・メン Matchstick Men （ワーナー・ブラザース）	リドリー・スコット監督にしては小品だが、好意的な評価を獲得。アリソン・ローマンの演技が注目を集め、評価再上昇中。候補に挙がるには娯楽的要素が強すぎるとの声も。
ワイルド・レンジ最後の銃撃 Open Range （タッチストーン）	ケヴィン・コスナーが監督した作品だからだと侮るなかれ、評論家からの支持を受けて好評。ロバート・デュヴァル、アネット・ベニングらの好演も評価を高めている。でもオスカーまでは…？
パイレーツ・オブ・カリビアン呪われた海賊たち Pirates of the Caribbean: The Curse of the Black Pearl （ディズニー）	海賊映画は当たらないのジンクスを破り、2003年夏のサプライズメガヒットに。意外にも評論家受けも良い。有力作が次々に期待外れの烙印を押されている。もしかして…？Winner: HFF
21グラム 21 Grams （フォーカス・フィーチャーズ）	俳優陣の火花散る演技合戦を評論家が絶賛。ヴェネチア映画祭でも大好評。が、実はキツく否定している評論家もいる。内容が暗過ぎて、オスカー向きではないとの声もあり。

No Chance　チャンスなし　（01/25）
カーサ・エスペランサ赤ちゃんたちの家 Casa de Los Babys （IFCフィルムズ）	ル・ディヴォースパリに恋して Le Divorce （フォックス・サーチライト）
白いカラス The Human Stain （ミラマックス）	イン・ザ・カット In the Cut （スクリーン・ゲムス）
ミッシング The Missing （ソニー）	モナリザ・スマイル Mona Lisa Smile （コロンビア）
僕はラジオ Radio （コロンビア）	恋愛適齢期 Something's Gotta Give （コロンビア）
The Statement （ソニー・ピクチャーズ・クラシックス）	シルヴィア Sylvia （フォーカス・フィーチャーズ）
トスカーナの休日 Under the Tuscan Sun （タッチストーン）	クジラの島の少女 Whale Rider （ニューマーケット・フィルムズ）

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