Predictions -Best Supporting Actor-

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助演男優賞

受賞予想（2/13）

Final Predictions

ジョシュ・ブローリン

ロバート・
ダウニー・ジュニア

フィリップ・
シーモア・ホフマン

ヒース・レジャー

マイケル・シャノン

◎

OSCAR PLANET Prediction		ヒース・レジャー（ダークナイト）
General Prediction		ヒース・レジャー（ダークナイト）
My Hope		ヒース・レジャー（ダークナイト）

　オスカーの受賞者予想をする際、どの部門も大抵、本命がいて、対抗がいて、大穴がいて…と頭を捻ることになるのだが、今年の助演男優賞部門はそんなことをする必要がない。無敵の大本命がいて、残りの４人は束になってかかっても彼を栄光の座から引きずり降ろすことは不可能だろう。

　その大本命とは誰か。もちろん『ダークナイト』のヒース・レジャーである。

　ご存知のようにレジャーは、2008年１月22日に28歳という若さで、その短い生涯を閉じた。レジャーの訃報は瞬く間に全世界を駆け巡り、多くの人が涙に暮れた。キャリアは決して停滞しておらず、むしろ人気も実力も上昇気流に乗っていただけに、その衝撃は計り知れないものがあった。そのレジャーが最後までやり遂げたラストムービーが『ダークナイト』のジョーカー役である。

　ジョーカーというとティム・バートン監督の「バットマン」（89年）におけるジャック・ニコルソンが大変有名で、かつ高い評価を受けている。レジャーはニコルソンと比較されることを承知で役を引き受け、コミカルなニコルソンとは全く違うアプローチでジョーカーを作り上げた。頭の天辺から足の指の先まで悪に染まったレジャーのジョーカーは、丁度亡くなる前頃からその役作りの強烈さが噂の的になっていた。オスカーも夢ではないとの声が出るほどに。そうして2008年７月に全米公開された『ダークナイト』は批評家からの圧倒的な賛辞を勝ち取り、興行的にも５億ドルを突破するモンスタームービーとなる。そして、その最大の要因となったのがレジャーのパフォーマンスだと誰もが認めざるを得なかった。人々はこのとき確信したのだ。レジャーはオスカーを獲得するだろう。

　オスカー授賞式直前、そしてその確信はいよいよ強固なものとなっている。前哨戦で一つ、また一つと勝利を積み上げていくに連れ、もはやレジャー以外の受賞は考えられない…という空気が映画ファンの間でも批評家の間でも濃くなってきた。そしてそれは会員の間でも同じはずだ。対象作は罪深きことに作品賞や監督賞の候補から漏れてしまったが、むしろこれでますますレジャーに票が集中することだろう。

　今レジャーは天国で何を思っているだろう。死後にオスカーを受賞した唯一の俳優であるピーター・フィンチの傍らで、発表のときをドキドキしながら待っているのかもしれない。

　『ミルク』のジョシュ・ブローリン、『トロピック・サンダー史上最低の作戦』のロバート・ダウニー・ジュニア、『ダウトあるカトリック学校で』のフィリップ・シーモア・ホフマン、『レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで』のマイケル・シャノンがレジャーに挑む。ただ、ここは挑戦だけで我慢しておくべきだ。もしレジャー以外の者が受賞したら…。それを想像すると怖くなってしまう。ゲイを嫌悪する政治家役で存在感を見せたブローリン、爆笑喜劇演技で爆発したダウニー、修道女虐待疑惑が持ち上がる神父役でまたもや器用さを見せたホフマン、精神を病んだ男の狂気を見せたシャノン。今年候補に挙がったことを嘆く声もあるが、むしろレジャーと同じ年に候補に挙がったことを誇るべきだろう。

　ヒース・レジャー。オーストラリアが生んだ名優がオスカーの歴史に名を残す瞬間は刻一刻と迫っている。会場はスタンディング・オヴェーションで歓迎するはずだ。

**Prediction Chart**
		％	Final	2/16	2/11	2/6	2/1	1/26
1	ヒース・レジャー『ダークナイト』	90	1	1	1	1	1	1	大本命
2	ジョシュ・ブローリン『ミルク』	3	2	2	2	2	3	4	Happy to be Nominated
3	ロバート・ダウニー・ジュニア『トロピック・サンダー史上最低の作戦』	3	3	3	3	3	2	3
4	マイケル・シャノン『レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで』	2	4	4	4	4	5	5
5	フィリップ・シーモア・ホフマン『ダウトあるカトリック学校で』	2	5	5	5	5	4	2

**List of Marks**
ジョシュ・ブローリン『ミルク』	遂に初ノミネート獲得。Congratulations!!（＋）	2.0
	NBRで賞レースの先陣を切る。ニューヨーク批評家賞受賞（＋＋）
	「ノーカントリー」後躍進目覚ましい。たった一本が人生を変える！（＋）
	主人公を暗殺する役柄。敵役はこの部門で有利（＋）
	でも少なからず、役と本人を混合するバカ会員もいそう（＊）
	『ブッシュ』撮影時には逮捕事件を起こす困ったところも…（＊）
	ヒース・レジャーを抑えて受賞したら、非難される（－－）
ロバート・ダウニー・ジュニア『トロピック・サンダー史上最低の作戦』	２度目のノミネーション。完全なるカムバック！（＋）	2.0
	作品ごとにガラリ変身。いつも新鮮な空気を持っている人（＋）
	『アイアンマン』では特大ヒットをかっ飛ばした。大金ありがとう（＋＋）
	バカコメディでの演技でノミネートとはなんとカッコイイ！（＋＋）
	でも前哨戦は全てノミネート止まり（－）
	また不祥事を起こすのでは？なんとなく信用し切れんぞ（－）
	ヒース・レジャーの功績を讃える年ですから（－－）
フィリップ・シーモア・ホフマン『ダウトあるカトリック学校で』	３度目のノミネート。すっかり常連です（＋）	1.5
	セクハラを疑われる神父役。何でもこなしますね（＋＋＋＋＋）
	前哨戦では受賞なし。彼の代表演技ではない？（－）
	実はミスキャストとの指摘も結構出ていた（＊）
	「カポーティ」で主演男優賞受賞済みだから、もういいでしょう？（＊）
	いつも小汚い授賞式ファッション。今回は…？（＊）
	ヒース・レジャーには誰にも敵わない（－－）
ヒース・レジャー『ダークナイト』	２度目のノミネートおめでとう（＋）	12.0
	対象作が単なるコミック映画にならなかったのは彼の功績大（＋＋）
	SAG、GGA、BFCA、LAFCA、BSFC、CFCA…前哨戦総ナメ（＋＋）
	以前主演男優賞候補に挙がっていて受賞の下地あり（＋）
	対象作は作品賞落選。怒りの票がここに集中する（＋＋）
	彼以外の受賞を許さない空気。だって歴史に残る演技なんです（＋＋）
	そう、あなたの年です。天国から授賞式を見守っていて下さい（＋＋）
マイケル・シャノン『レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで』	大逆転初ノミネート獲得。Congratulations!（＋）	0.5
	密かにサテライト賞受賞済み（＋）
	大切なアメリカ映画俳優組合賞で落ちてしまった（－）
	主人公夫妻を追い詰める男の役。巧過ぎて腹立たしい！（＋＋）
	知名度はまだまだ低い。もう少し活躍してからね（－）
	タイプキャストにハマりやすい人かも。今後の役柄選びは慎重に（＊）
	ヒース・レジャーをお祝いする準備をしましょう（－－）

The Five Nominees　ノミネート男優　［I guessed 4/5］
ジョシュ・ブローリン Josh Brolin
	ミルク（フォーカス・フィーチャーズ）
	Oscar Experience first nomination!
	Precursors NBR、NYFCC
	誇りある仕事だったかもしれないが、代表作が「グーニーズ」（85年）や「ヤングライダーズ」（89年）と紹介されるのは辛かっただろう。しかし、彼は辛抱強く映画に出続けた。そして出会った一本の映画が彼の運命を変える。「ノーカントリー」（07年）により一気にAリストスターへ。敵役演技で画面を引き締める。
ロバート・ダウニー・ジュニア　Robert Downey Jr.
	トロピック・サンダー史上最低の作戦（ドリームワークス）
	Oscar Experience 2 noms / 0 win
	Precursors None
	何度も地に落ちた。ハリウッドは何度も救いの手を差し伸べ、その度に裏切ってきた。しかし、それも過去の話。少しずつ復活していた2008年、『アイアンマン』で特大ヒットをかっ飛ばし、続く本作の超演技派俳優役で劇場を大爆笑の渦に巻き込んだのだ。才能が彼を救った。今年、最もカッコイイノミネーションだ。
フィリップ・シーモア・ホフマン　Philip Seymour Hoffman
	ダウトあるカトリック学校で（ミラマックス）
	Oscar Experience 3 noms / 1 win
	Precursors None
	一度認められたらとんとん拍子なのがオスカー。彼もまたその好例だ。「カポーティ」（05年）で初候補、初受賞。以後は脇役タイプの彼が主演を張ることも多くなり、しかもいずれもが高評価を獲得している。セクハラ疑惑が持ち上がる神父役は、そのねっとりした存在感が生きた演技とのこと。二度目の受賞は、いつ？
ヒース・レジャー　Heath Ledger
	ダークナイト（ワーナー・ブラザース）
	Oscar Experience 2 noms / 0 win
	Precursors SAG、BAFTA、GGA、BFCA、LAFCA、BSFC、CFCA、LVFCS、WFCA、SFFCC、SFCA、SLFCA...
	ジョーカーがとんでもないことになっているという噂が盛り上がってきたときだった。彼の訃報が伝えられたのは。28歳というあまりにも若い才能が消えてしまったことに皆が悲嘆に暮れた。全身全霊で当たった演技に世界中が心震わせていることを、天国で彼はどう受け止めているだろう。授賞式で笑っていて欲しかった。
マイケル・シャノン　Michael Shannon
	レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで（パラマウント・ヴァンテイジ）
	Oscar Experience first nomination!
	Precursors GSA
	対象作はオスカーの本命と言われながら、賞レース開始直後から急激に失速。彼のBUZZも当然のように下降した。そこからの大逆転劇は、少ない登場シーンで大きなインパクトを残した彼のことを、どうしても会員が忘れられなかった証拠だ。前年の「BUG バグ」の例を出すまでもなく、狂気を秘めた役はお手の物。

ranking

キャンペーンパワー　08/12/1～09/1/24			前哨戦ポイント　-2/22-
1	ジョシュ・ブローリン	226 p	1	ヒース・レジャー	228.0 p
2	マイケル・シャノン	52 p	2	フィリップ・シーモア・ホフマン	96.5 p
3	フィリップ・シーモア・ホフマン	38 p	3	ジョシュ・ブローリン	96.0 p
4	ロバート・ダウニー・ジュニア	20 p	4	ロバート・ダウニー・ジュニア	87.0 p
5	ヒース・レジャー	5 p	5	マイケル・シャノン	65.5 p

対象作の興行収入　-2/16-			対象作の評価 rating
1	ヒース・レジャー	$533m	1	ジョシュ・ブローリン	87.9 p
2	ロバート・ダウニー・ジュニア	$110m	1	ヒース・レジャー	87.9 p
3	フィリップ・シーモア・ホフマン	$30m	3	ロバート・ダウニー・ジュニア	76.9 p
4	ジョシュ・ブローリン	$26m	4	マイケル・シャノン	71.6 p
5	マイケル・シャノン	$20m	5	フィリップ・シーモア・ホフマン	71.2 p

映画俳優活動歴			出演料
1	ロバート・ダウニー・ジュニア	26年	1	ヒース・レジャー	-
2	ジョシュ・ブローリン	24年	2	ロバート・ダウニー・ジュニア	-
3	フィリップ・シーモア・ホフマン	18年	3	フィリップ・シーモア・ホフマン	-
4	マイケル・シャノン	17年	4	ジョシュ・ブローリン	-
5	ヒース・レジャー	16年	5	マイケル・シャノン	-

ノミネート予想（1/18）

Final Prediction

　主演男優賞と同じく、競争率が低い助演男優賞部門である。昨年に引き続き不作の色が濃いと言って良い。

　そんな中、前哨戦で圧倒的な強さを見せたのが『ダークナイト』のヒース・レジャーである。ブロードキャスト（BFCA）、ロサンゼルス、ボストン、シカゴ、ラスヴェガスの重要批評家賞を次々制覇、ゴールデン・グローブ賞（GG）も受賞、対象作がコミック映画であるというハンディを全く感じさせない勢いがある。レジャーは昨年１月に亡くなり、その同情票と揶揄する向きもある。だが、ジョーカーという身体の芯の部分から病んでしまった「純粋悪」を完璧に捉えたその演技を実際に目にすれば、そんな風に軽々しくは言えないはずだ。事実、亡くなる前からオスカー級の衝撃演技との噂が乱れ飛んでいた。この部門のポイントはただひとつ。レジャーが受賞できるかどうか、である。何しろ死後にオスカーを受賞したのはピーター・フィンチ以来、いないのだ。

　…とレジャーが早々と受賞に王手をかけている状態なので、ノミネート残り４枠はやや気の毒だが、候補に挙がるだけで大変な名誉であることを考えれば、俳優たちにしてみれば、やはりノミネート入りだけはしておきたいところだろう。アメリカ映画俳優組合賞（SAG）、GG、BFCAの重要３賞の全てで候補入りしたのは、レジャーを除くと、あとふたり。『トロピック・サンダー史上最低の作戦』のロバート・ダウニー・ジュニアと『ダウトあるカトリック学校で』のフィリップ・シーモア・ホフマンだ。どちらも前哨戦では候補止まりで、受賞はひとつもないのだが、ライヴァルがさほど強くないことを考えれば、オスカーでもすんなり候補までは挙がりそうだ。前者はまるで対象作がオスカー好みではないこと、後者はこのところ続けてオスカー候補に挙がっている点が気にかかるのだが…。それにしてももしダウニーがノミネーションを手にしたら、それは相当な快挙だろう。もしかしたら今回のオスカーで最も価値のあるノミネーションと言えるかもしれない。

　他に、オスカーと投票者の多くが被っているSAGでノミネートされたのは『ミルク』のジョシュ・ブローリンと『スラムドッグ＄ミリオネア』のデヴ・パテルだ。ブローリンは長い下積み生活からようやく抜け出した苦労人。主人公を暗殺する、言わば悪役で強烈な存在感を披露して注目されている。パテルは前哨戦で圧倒的な強さを見せる対象作の主人公を演じ、急激なBUZZの盛り上がりを感じさせる。ただ、どちらも不安要素を抱えている。ブローリンは共演者のジェームズ・フランコがやはり高評価を獲得している点がマイナス。票割れは確実と言われている。また、パテルは主演と言って差し支えない役柄ゆえ、主演部門に票が流れてしまう危険があるのだ。

　ブローリンやパテルが候補落ちを喫することがあるとするなら、彼らを打ち落とすのはフランコ、『ハッピー・ゴー・ラッキー』のエディ・マーサン、『レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで』のマイケル・シャノンになるだろう。尤も、フランコは前述のようにブローリンとの票割れが懸念されるし、シャノンは対象作が勢いを失っているのが大いに辛い。マーサンは前哨戦でも大健闘なのだが、SAGにおいて彼だけでなく主演女優のサリー・ホーキンスも落選していて、会員間に対象作のBUZZがさほど広まっていない可能性が高い。知名度を考えても逆転は難しいように思える。

OSCAR PLANET Prediction
ジョシュ・ブローリン（ミルク）	Shaky
ロバート・ダウニー・ジュニア（トロピック・サンダー史上最低の作戦）	Likely
フィリップ・シーモア・ホフマン（ダウトあるカトリック学校で）	Likely
ヒース・レジャー（ダークナイト）	Lock
デヴ・パテル（スラムドッグ＄ミリオネア）	Shaky
The Runner-up
ジェームズ・フランコ（ミルク）	Shaky

The Five Frontrunners　フロントランナー（５名）　（1/18）
Lock
ヒース・レジャー Heath Ledger （ダークナイト） Win: SAG、BAFTA、GGA、BFCA、LAFCA、BSFC、CFCA、LVFCS、WFCA、SFFCC、SFCA、SLFCA、SDFCS、PFCS、AFCA、HFCS、DFFCA、FFCC、DFCS、UFCS、OFCC、KCFCC、COFCA、IFCA、NTFCA、TFCA...	2008年１月急逝が伝えられた若手実力派が賞レース参戦に挑戦。演じるのは怪人ジョーカー。あまりにも真に迫った演技に全世界が凍りついた。 ~~Weak Point~~ たとえ不幸がなかったとしても、その演技は大絶賛を浴びたに違いない。それだけの価値のある演技。死後オスカーを受賞した俳優はピーター・フィンチだけ。それに続く可能性は極めて高い。
Likely
ロバート・ダウニー・ジュニア Robert Downey Jr. （トロピック・サンダー史上最低の作戦）	「2008年の顔」というべき絶好調スター。役柄のため皮膚を黒くしてアフリカ系になりきる演技派俳優に扮して劇場を大爆笑に引きずり込む！ Weak Point 本命だった「The Soloist」が来年に回されてしまい、本部門での候補入りが現実味を帯びてきた。『アイアンマン』もメガヒットしたしね。でも…マジ？賞レースシーズンにゴタゴタを起こさないように！
フィリップ・シーモア・ホフマン Philip Seymour Hoffman （ダウトあるカトリック学校で）	「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」で候補に挙がったばかりの個性派が、若い修道女を性的に虐待したとして糾弾される神父役に挑戦。 Weak Point 一部でミスキャストの声も出ていたが、それを払拭するパフォーマンスで高評価。主演部門に票が流れる危険。「カポーティ」でオスカー受賞後、レースの常連になった感があり、新鮮味は薄い。
Shaky
ジョシュ・ブローリン Josh Brolin （ミルク） Win: NBR、NYFCC	たった一作が俳優の人生を変える。作品賞受賞作「ノーカントリー」の大成功で一気にAリストスターに上り詰めた。ゲイの政治家を暗殺する男役。 Weak Point 儲け役の匂いがするが、共感は得にくいと思われる。ジェームズ・フランコも高評価で、票割れは確実。『ブッシュ』撮影時の逮捕事件の影響は…？「ダイアン・レインの夫」の称号はやっとこさ払拭？
デヴ・パテル Dev Patel （スラムドッグ＄ミリオネア）	これが映画デビュー作となる1990年生まれの新人俳優。TVの賞金番組で不正を疑われる少年を演じて、喝采を浴びる。ダークホース！ Weak Point ダニー・ボイル監督曰く「平凡な外見だったから」配役されたとか。当然ハリウッドでは無名の存在。この部門は若手よりもヴェテランが優遇され易い。主演で推されるよりはチャンスは大幅アップだが…。

ノミネーション予想これまでの流れ 2008　（Changes in Red）
Final
デヴ・パテル	ロバート・ダウニー・ジュニア	ジョシュ・ブローリン	ヒース・レジャー*	フィリップ・シーモア・ホフマン
The Leader：ヒース・レジャー
1/1
デヴ・パテル	ロバート・ダウニー・ジュニア	ジョシュ・ブローリン	ヒース・レジャー*	フィリップ・シーモア・ホフマン
12/1
デヴ・パテル	ロバート・ダウニー・ジュニア	マイケル・シャノン	ヒース・レジャー*	エディ・マーサン
11/1
リーヴ・シュライバー	ロバート・ダウニー・ジュニア	ジェームズ・フランコ	ヒース・レジャー*	エディ・マーサン
10/1
リーヴ・シュライバー	ロバート・ダウニー・ジュニア	ジェームズ・フランコ	ヒース・レジャー*	マイケル・シーン
9/1
リーヴ・シュライバー	ロバート・ダウニー・ジュニア	ジョン・マルコヴィッチ	ヒース・レジャー*	マイケル・シーン
8/1
リーヴ・シュライバー	ロバート・ダウニー・ジュニア	ジョン・マルコヴィッチ	ヒース・レジャー*	マイケル・シーン
7/1
リーヴ・シュライバー	ロバート・ダウニー・ジュニア*	ラッセル・クロウ	ヒース・レジャー	マイケル・シーン
6/1
リーヴ・シュライバー	ロバート・ダウニー・ジュニア*	ラッセル・クロウ	ヒース・レジャー	ヴィゴ・モーテンセン
5/1
ジョシュ・ブローリン*	ロバート・ダウニー・ジュニア	ラッセル・クロウ	ヒース・レジャー	ヴィゴ・モーテンセン
4/1
ジョシュ・ブローリン*	ロバート・ダウニー・ジュニア	フィリップ・シーモア・ホフマン	ヒース・レジャー	ヴィゴ・モーテンセン

The Other Contenders　その他の有力候補　（1/18）
Very Possible
ジェームズ・フランコ James Franco （ミルク）	ハーヴェイ・ミルクの伝記映画でミルクの恋人役。映画のハートと言うべき役柄で、ヌードにも挑戦。同じ作品から強力助演男優が多数参戦。票割れ確実。『スモーキング・ハイ』の演技は？Win: ISA
エディ・マーサン Eddie Marsan （ハッピー・ゴー・ラッキー）	名脇役としてキャリアを築いているロンドン育ちの個性派がマイク・リー監督のコメディ・ドラマに登場。美味しいところを浚っているとの声が出ている。サリー・ホーキンスショウと言って良い仕上がり。Win: NSFC
マイケル・シャノン Michael Shannon （レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで）	50年代コネティカットに住む若夫婦の葛藤を描いたドラマで、ブレイク必至の圧倒的存在感との噂。前年の「BUG バグ」の演技もプラスに。主演ふたりに勢いが欲しいが…。Win: GSA
Possible
レイフ・ファインズ Ralph Fiennes （ある公爵夫人の生涯）	今が旬のキーラ・ナイトレイを主人公に迎えたコスチューム劇に夫役で登場。英国俳優らしく貴族的な佇まいを醸し出すことなどお手の物。実はヴォルデモート卿。『愛を読むひと』と票割れ。
ビル・アーウィン Bill Irwin （レイチェルの結婚）	アン・ハサウェイの主演女優賞レース参戦が確実視されるコメディ・ドラマで注目される。長いキャリアを持ってはいるが、賞とは無縁。功労賞的意味合いの票が入るかも？地味過ぎる。
ジョン・マルコヴィッチ John Malkovich （バーン・アフター・リーディング）	コーエン兄弟のオフビート・コメディに登場。ディスクを盗まれて窮地に陥るCIAエージェント役。ノミネート経験も持つ演技派。『チェンジリング』と票割れ。彼の穴に入りたい人、未だ多数！？！
ブラッド・ピット Brad Pitt （バーン・アフター・リーディング）	アンジェリーナ・ジョリーとの子育てで忙しいモンキー系大スター。コーエン兄弟のオフビートコメディで、頭のセンの抜けたスポーツトレーナーを演じる。アホ演技が賞賛されるもジョン・マルコヴィッチと票割れ。
Longshot
アラン・アルダ Alan Alda （ザ・クリミナル合衆国の陰謀）	出番が少なかった「アビエイター」で初ノミネートを果たしたヴェテランが再び賞レースに参戦。シーンスティラーとの声が挙がっている。善人も悪人も難なくこなす。批評家のサポート必須。
ジェームズ・クロムウェル James Cromwell （ブッシュ）	出演作が優に100本を超える大ヴェテランは、「ベイブ」でオスカー候補経験もある。オリヴァー・ストーンがジョージ・Ｗ・ブッシュを描くドラマで、その父ジョージ・Ｈ・Ｗ・ブッシュを演じる。ひぃぃぃ。
トム・クルーズ Tom Cruise （トロピック・サンダー史上最低の作戦）	奇行の数々によりどん底に落ちたメガスターが、ハゲでデブの傲慢プロデューサー役で衝撃の大変身。ラストの奇怪なダンスにアゴがハズれた人、多数？吹っ切れたんでしょうか…。それともただの暴走？
レイフ・ファインズ Ralph Fiennes （愛を読むひと）	２度のノミネート経験を持つ英国の演技派は10年以上オスカーからはご無沙汰。そろそろ受賞しても良い頃。「ナイロビの蜂」の落選による同情票は…？弟ジョセフとの共演映画を観てみたい。
ジェイソン・バトラー・ハーナー Jason Butler Harner （チェンジリング）	オスカーに愛されるクリント・イーストウッド監督のスリラーで注目に値する演技を披露しているとカンヌで賞賛された。「2008年のブレイクスター」になる可能性を指摘されているが、つまりは無名の存在。
イーサン・ホーク Ethan Hawke （クロッシング・デイ）	「いまを生きる」から19年。ナイーヴな少年は疲れた風貌の性格俳優に成長。「トレーニングデイ」ではオスカー候補にも挙がった。二人目の妻との間にベイビーが生まれたばかり。こう見えて三児のパパ。
エミール・ハーシュ Emile Hirsh （ミルク）	ショーン・ペン監督作「イントゥ・ザ・ワイルド」で初ノミネートを期待されながら落選した若手実力派が、そのペンが主演するハーヴェイ・ミルクの伝記映画で脇を固める。ジョシュ・ブローリンに票を奪われる。
デヴィッド・クロス David Kross （愛を読むひと）	数本の映画出演経験しかない少年が、ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ共演の人間ドラマでキーとなる役を演じる。ウィンスレットと関係を持つ役。なんてラッキーな人生。どこかで落とし穴が…。
シャイア・ラブーフ Shia LaBeouf （インディ・ジョーンズクリスタル・スカルの王国）	「ディスタービア」「トランスフォーマー」の連続ヒットで、一気にハリウッドの若手注目株に成長。人の好さそうな顔立ちから「第二のトム・ハンクス」とも言われる。オスカー受けは難しい役柄。
ジョン・マルコヴィッチ John Malkovich （チェンジリング）	２度のノミネート歴を持つ元祖セクシーハゲ。近年はフランス語の小品に顔を出すことが多いが、久しぶりに大作に登場。アンジェリーナ・ジョリーを好サポート？『バーン・アフター・リーディング』との票割れは？
ヴィゴ・モーテンセン Viggo Mortensen （アパルーサの決闘）	遅れてきた演技派は作品を厳選できるようになってから絶好調。前年候補入りしてますます運気上昇。西部劇、スッゴク似合いそう！２年連続ノミネートを実現できる俳優は少ない。作品評価の問題。
リーヴ・シュライバー Liev Schreiber （ディファイアンス）	監督としても活躍する性格俳優が、ナチスから逃れるユダヤ人三兄弟のひとりを演じる。エドワード・ズウィック監督作品はなぜだか助演男優が候補に挙がりやすい。ナオミ・ワッツとの間にベイビー誕生！

No Chance　チャンスなし　（1/18）
ジェイミー・ベル Jamie Bell （ディファイアンス）	ガエル・ガルシア・ベルナル Gael García Bernal （ブラインドネス）
デミアン・ビチル Demian Bichir （チェ／39歳別れの手紙）	ケネス・ブラナー Kenneth Branagh （ワルキューレ）
ベンジャミン・ブラット Benjamin Bratt （チェ／28歳の革命）	ピアース・ブロスナン Pierce Brosnan （マンマ・ミーア！）
ジョージ・クルーニー George Clooney （バーン・アフター・リーディング）	ラッセル・クロウ Russell Crowe （ワールド・オブ・ライズ）
ウィレム・デフォー Willem Dafoe （囚われのサーカス）	マット・ディロン Matt Dillon （ザ・クリミナル合衆国の陰謀）
ブルーノ・ガンツ Bruno Ganz （愛を読むひと）	ジョセフ・ゴードン＝レヴィット Joseph Gordon-Levitt （ストップ・ロス戦火の逃亡者）
ビル・ナイ Bill Nighy （ワルキューレ）	ピーター・オトゥール Peter O'Toole （Home for Christmas）
マイケル・ピット Michael Pitt （ファニーゲーム U.S.A.）	デニス・クエイド Dennis Quaid （エクスプレス負けざる男たち）
チャニング・テイタム Channing Tatum （ストップ・ロス戦火の逃亡者）	ブランドン・ウォルターズ Brandon Walters （オーストラリア）
デヴィッド・ウェンハム David Wenham （オーストラリア）	ベン・ウィショー Ben Whishaw （情愛と友情）
フォレスト・ウィテカー Forest Whitaker （フェイクシティ／ある男のルール）

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