Predictions -Best Supporting Actress-

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助演女優賞

受賞予想（3/23）

Final Predictions

ジェシー・バックリー

アリアナ・デボーズ

ジュディ・デンチ

キルスティン・
ダンスト

アーンジャニュー・
エリス

◎

△

○

OSCAR PLANET Prediction		アリアナ・デボーズ（ウエスト・サイド・ストーリー）
General Prediction		アリアナ・デボーズ（ウエスト・サイド・ストーリー）
My Hope		キルスティン・ダンスト（パワー・オブ・ザ・ドッグ）

　助演女優賞は若手に優しい部門だと言われている。そして新人女優に優しい部門だとも言われている。近年の受賞者を眺めてみると、ただ、必ずしもそうとは言い切れないか。ここ数年はむしろヴェテランの受賞が続いている。

　では何故そんなことが言われがちなのかと言うと、時折全くの無名の若手女優、新人女優がパッとオスカーをさらっていくことがあり、そのインパクトがかなり大きいからではないかと思うのだ。21世紀に入ってからだと「ドリームガールズ」（06年）のジェニファー・ハドソン、「それでも夜は明ける」（16年）のルピタ・ニョンゴがこのパターン。ハリウッドで無名だったことを考えると「リリーのすべて」（15年）のアリシア・ヴィキャンデルも同じように考えて良いかもしれない。彼女たちに共通するのは賞レースで圧倒的な強さを発揮したということだ。所謂、独走というやつ。彼女たちはまず受賞は間違いないとのBUZZを確立させた上で授賞式に臨み、そして当然のようにオスカーを受賞している。

　そして今シーズン、このパターンに美しくハマりそうなのが『ウエスト・サイド・ストーリー』のアリアナ・デボーズだ。誰もが知るミュージカルの再映画化。デボーズはアニタ役により突如、巨大なBUZZを創造、批評家筋からの絶賛を勝ち取り、見事な賞レース展開を見せている。デボーズのキャリアは浅い。ミュージカル女優としてはある程度実績は積んでいたのだが、目立った映画出演は「ザ・プロム」（18年）ぐらい。それがたったひとつの名演により、主演女優レイチェル・ゼグラー以上の注目と評価を集めてしまったのだから、デボーズに吹いている爆風は相当なものと見るべきだ。

　デボーズが演じたアニタは、61年度版でリタ・モレノがオスカーを獲得した役柄というのも運命的だ。ヒロインの兄の恋人で、ヒロインの親友でもあるアニタは、前半はそのエネルギッシュな存在感（ミュージカルパフォーマンス）で躍動、後半は難しい立場に追い込まれ移民として生きる難しさを体現する。多様性社会の象徴のような役柄であり、多様性の重要性が大きく叫ばれる今の時代を考える上でも意義がある役どころだ。デボーズへの追い風はますます強くなっていると見るべきだろう。

　チャレンジャーは誰だろうか。『ベルファスト』のカトリーナ・バルフが有力視されていたが、候補の段階で脱落するという波乱。…となると、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のキルスティン・ダンストか。子役時代からハリウッドで大切に育てられてきたダンストの初候補を歓迎する向きは多いはずだ。ただ、役柄を考えたとき、ベネディクト・カンバーバッチやコディ・スミット＝マクフィーほどのドラマ性には乏しい感は否めず、デボーズの勢いを止めるまでには至らないか。

　一発逆転があるとしたら、『ドリームプラン』のアーンジャニュー・エリスかもしれない。ヴィーナスとセリーナ、アメリカテニス界に君臨するスーパー姉妹の母親役。彼女が主人公である姉妹の父、彼女の夫の「暴走」を幾度となく止める場面で見せる迫力は、かなり強烈だ。ただ、エリスはアメリカ映画俳優組合賞で候補入りを逃している。これは大きなマイナスだ。

　『ロスト・ドーター』のジェシー・バックリーと『ベルファスト』のジュディ・デンチは上の3名ほどの勢いは全くなく、ノミネートこそが勝利と見るべき。デボーズがハドソンやニョンゴに続く可能性は、やはり相当高いと見る。

**Prediction Chart**
		％	3/21	3/16	3/11	3/6	3/1	2/24
1	アリアナ・デボーズ『ウエスト・サイド・ストーリー』	50	1	1	1	1	1	1	本命
2	アーンジャニュー・エリス『ドリームプラン』	20	2	3	3	3	3	3	対抗
3	キルスティン・ダンスト『コーダあいのうた』	20	3	2	2	2	2	2	大穴
4	ジェシー・バックリー『ロスト・ドーター』	5	4	4	4	4	4	4	Happy to be Nominated
5	ジュディ・デンチ『ベルファスト』	5	5	5	5	5	5	5	Happy to be Nominated

**List of Marks**
ジェシー・バックリー『ロスト・ドーター』	ファースト・ノミネーション！サプライズ！（＋）	3.0
	子育てとキャリアの狭間で苦しむ母親役をひりひりと（＋＋）
	クセの強いボストン映画批評家協会賞受賞（＋）
	重要3賞ノミネーションには一度も顔を見せず（－）
	つまり本命ではない。候補はラッキー（－）
	主演女優オリヴィア・コールマンがBUZZを持続（＊）
	近年良質作連発。遅咲きの花、なかなか綺麗でしょう（＊）
アリアナ・デボーズ『ウエスト・サイド・ストーリー』	堂々たるファースト・ノミネーション！（＋）	12.0
	誰もが知る物語のアニタ役。この生命力を感じよ！（＋＋＋）
	61年版では同じ役でリタ・モレノがオスカー受賞（＋＋）
	そのモレノは落選。彼女の分まで票を集める（＊）
	GGA、SAGの他、LA、ラスヴェガスの批評家賞を受賞（＋＋＋）
	つまり本命として式に乗り込む！WOW!!!（＋＋）
	この部門は無名の若手にやけに優しい（＊）
ジュディ・デンチ『ベルファスト』	8度目のノミネート。まだまだ現役頑張ります（＋）	0.0
	主人公少年の祖母役をきっちりと、やっぱり名演（＋＋＋）
	でも、他のメインキャストに較べて出演時間は極めて短い（－）
	そのせいか、前哨戦ではほとんど目立てず終わる（－）
	重要3賞からもシャットアウトされてしまった（－）
	それならカトリーナ・バルフの方を候補入りさせて欲しかった？（＊）
	そもそも授賞式に来てくれるのだろうか…（＊）
キルスティン・ダンスト『パワー・オブ・ザ・ドッグ』	遂にファースト・ノミネーション！（＋）	9.0
	そうです。キャリアは30年以上の大ヴェテラン！（＋＋）
	あの小さかった子が良くぞここまで成長しましたよ（＊）
	主人公の嫌がらせにより精神を病んでいく役どころ（＋＋＋）
	地方の批評家賞を手堅く受賞（＋）
	対象作に勢いあり。共演俳優胃も勢いあり（＋）
	ダンナと一緒に賞レースシーズン、楽しみましょう！（＊）
アーンジャニュー・エリス『ドリームプラン』	初ノミネートおめでとうございます（＋）	4.5
	ウィリアム姉妹の母、ウィル・スミスの妻役（＋＋）
	家族を支える役どころはこの部門が最も愛する（＋＋）
	でも、それって時代錯誤の見方、入ってない？（－）
	ナショナル・ボード・オブ・レヴュー受賞のインパクト（＋）
	キャリアは長い。苦労人に優しい部門（＊）
	…でもまだまだ名前を知らない人の方が多いでしょう（－）

The Five Nominees　ノミネート女優　［I guessed 3/5］
ジェシー・バックリー　Jessie Buckley
	ロスト・ドーター（Netflix）
	Oscar Experience first nomination!
	Precursors BSFC、TFCA
	「ワイルド・ローズ」（18年）「ジュディ虹の彼方に」（19年）「もう終わりにしよう。」（20年）…ここ数年、毎年「代表作」を更新している絶好調英国女優。遅咲きだが、一度気づかれてからは売れっ子街道まっしぐら。オリヴィア・コールマンの若き日を、ひりひりする痛みを感じさせながら体現。サプライズ候補も納得だ。
アリアナ・デボーズ　Ariana DeBose
	ウエスト・サイド・ストーリー（20世紀スタジオ）
	Oscar Experience first nomination!
	Precursors SAG、BAFTA、GGA、BFCA、LAFCA、LVFCS、DFCS、PFCS、PCA、DFFCA、FFCC、GFCA...
	誰もが知る名作（61年）のスティーヴン・スピルバーグアップデート版で最も注目を集めたのは、ヒロインではなくアニタ役の無名女優だった。そのエネルギッシュな魅力にノックアウトされる観客が続出したという。オリジナルでアニタを演じたリタ・モレノはオスカー受賞。彼女がそれに続く。出来過ぎなストーリーではないか。
ジュディ・デンチ　Judi Dench
	ベルファスト（フォーカス・フィーチャーズ）
	Oscar Experience 8 noms / 1 win
	Precursors None
	デンチはデンチだった！「ベルファスト」から有力視されていたカトリーナ・バルフを追い越して候補入り。何故驚かれているのかというと、演技自体は素晴らしいものの、出演時間が短いため。まあ、「恋におちたシェイクスピア」（98年）で4シーン、8分間の出番で受賞した過去がある。名優は短時間で人の目を奪うのだ。
キルスティン・ダンスト　Kirsten Dunst
	パワー・オブ・ザ・ドッグ（Netflix）
	Oscar Experience first nomination!
	Precursors GSA、AFCC、SFCA、OFCC、SFFCC、AFCA、NDFS、OFCS、BOFCA、PFCC2
	吸血鬼少女として映画界に衝撃を与えた「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」（94年）から27年。ソフィア・コッポラのミューズになり、チアリーダーとして笑顔を振りまき、スパイダーマンの恋人になり、鬱病の花嫁として惑星衝突を受け止めた。念願のオスカー候補。嫌がらせにより心を消耗させる役どころで新境地。
アーンジャニュー・エリス　Aunjanue Ellis
	ドリームプラン（ワーナー・ブラザース）
	Oscar Experience first nomination!
	Precursors NBR、WFCA、NFCS、CACF
	辛抱強いキャリアと言って良いだろう。90年代から着実に作品を重ねてはいたが、ブレイクには繋がらない。が、その苦難の日々は決して無駄にならない。ウィル・スミスの妻役、あのウィリアムス姉妹の母親に扮して、キャリアハイの評価。候補5人の中では最もこの部門好みの役どころ。スミスとのW受賞を狙う。

ranking

前哨戦ポイント　-2/20-			対象作の評価 rating
1	アリアナ・デボーズ	163.5 p	1	キルスティン・ダンスト	92.6 p
2	キルスティン・ダンスト	137.0 p	2	ジェシー・バックリー	90.4 p
3	アーンジャニュー・エリス	105.0 p	3	アリアナ・デボーズ	90.2 p
4	ジェシー・バックリー	73.0 p	4	アーンジャニュー・エリス	84.4 p
5	ジュディ・デンチ	63.5 p	5	ジュディ・デンチ	83.6 p

ノミネート予想（2/1）

Final Prediction

　助演部門は同じ作品からふたり候補に挙がることが少なくない。今年は『ベルファスト』のカトリーナ・バルフとジュディ・デンチ、『ウエスト・サイド・ストーリー』のアリアナ・デボーズとリタ・モレノがノミネートされるのではないかと期待されている。…のだが、どうやらその実現の可能性は高くないのではないか。賞レース展開を見る限り、デボーズは候補当確、バルフもおそらく大丈夫。けれど、前哨戦結果を見る限り、デンチとモレノは候補ラインに届いていないように見える。デンチとモレノなら、モレノの方はまだチャンスが残されていると見るべきだが、他コンテンダーが勢いを落としているわけではないため、候補確率は決して上昇傾向にない。

　デンチやモレノより候補の可能性が高いのは『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のキルスティン・ダンスト、『PASSING －白い黒人－』のルース・ネッガだ。子役時代から演技力が認められていたダンストはしかし、これは初めての大きなオスカーチャンスと言って良い。対象作が極めて高い評価なので、もしかすると受賞の可能性もあるだろう。ネッガは作品規模が小さいのが大いに気にかかるものの、差別が色濃く残る時代、白人のフリをして白人男性と結婚した黒人女性という役柄がとにかく面白く、重要映画賞全てでノミネーションを手にしている。黒人会員たちはこの役柄に大いに感じ入るところがあるはずで、このままオスカーもイケそうな気配濃厚だ。

　SAGノミネーションでは『ナイトメア・アリー』からケイト・ブランシェットが滑り込んだのが驚かれた。さすが揺るぎない演技評価を得ている女優は強い。ただ、オスカーではどうか。前哨戦ではほとんど目立っておらず、スペシャルなブランシェットが見られるというわけではなさそうだ。…とするならば、前哨戦で好結果を残した『ドリームプラン』のアーンジャニュー・エリスがブランシェットを撃ち落として最後の席に座ると考えた方が面白いのではないか。主演男優ウィル・スミスがBUZZを持続させているのも頼もしく、妻役エリスが初の栄誉を手にしてもおかしくない。ちなみに家族を支える母という役どころは、この部門が最も好むそれだ（#MeToo時代にバカバカしい傾向にも思えるが…）。

　その他『ロスト・ドーター』のジェシー・バックリー、『対峙』のアン・ダウド、『コーダあいのうた』のマーリー・マトリンらも逆転を窺う。いずれもBUZZ不足の感はあるが、果たして…。

OSCAR PLANET Prediction
カトリーナ・バルフ（ベルファスト）	Shaky
アリアナ・デボーズ（ウエスト・サイド・ストーリー）	Likely
キルスティン・ダンスト（パワー・オブ・ザ・ドッグ）	Likely
アーンジャニュー・エリス（ドリームプラン）	Shaky
ルース・ネッガ（Passing －白い黒人－）	Shaky
The Runner-up
マーリー・マトリン（コーダあいのうた）	Shaky

The Five Frontrunners　フロントランナー（5名）　（2/1）
Likely
アリアナ・デボーズ Ariana DeBose （ウエスト・サイド・ストーリー） Win: SAG、BAFTA、GGA、BFCA、LAFCA、LVFCS、DFCS、PFCS、PCA、DFFCA、FFCC、GFCA、SFCS、DFCS2、MFCA、HCA	「Summer: The Donna Summer Musical」でトニー賞候補に挙がった新星が、かつてリタ・モレノが演じ、オスカーに輝いたアニタ役に挑む。 Weak Point 歌と踊りに自身のあるツワモノたちが揃ったミュージカルの中でも一際輝く存在感。これ以上ない評価を獲得しているが同じ部門に、あのモレノが入る。票割れを起こすことは必死と思われ…。
キルスティン・ダンスト Kirsten Dunst （パワー・オブ・ザ・ドッグ） Win: GSA、AFCC、SFCA、OFCC、SFFCC、AFCA、NDFS、OFCS、BOFCA、PFCC2	牧場を経営する兄弟を描くジェーン・カンピオン映画で、優しい弟と結婚する未亡人役。子役大成せずのジンクスを跳ね除けるキャリア。 Weak Point 子役時代から実力は常に認められてきたが、実はオスカー経験はない。そろそろ候補があっても良い頃。旦那のジェシー・プレモンスと共演。公私混同？ベネディクト・カンバーバッチに注目集中。
Shaky
カトリーナ・バルフ Caitriona Balfe （ベルファスト） Win: SDFCS、IFCA	モデル出身のアイルランド女優。B級映画出演、大作でも端役が目立っていたが、ケネス・ブラナーの故郷愛を爆発ドラマで、遂にビッグブレイク。 Weak Point 主人公の少年の母親役。モデル的なグラマラスな魅力は封印した温か味が大受け。ひょっとして主演プッシュになると、厳しい位置に置かれる。ジュディ・デンチよりもチャンス大と言われているが…。
アーンジャニュー・エリス Aunjanue Ellis （ドリームプラン） Win: NBR、WFCA、NFCS、CACF	ヴィーナスとセリーナのウィリアムス姉妹を育てた父リチャードを描く実話ドラマで、姉妹の母、リチャードの妻を演じる。映画祭でBUZZ急拡大。 Weak Point 長年映画・TV・舞台と様々な女優活動を続けてきたが、大きな注目を集めることはなかった。現在TV作品「ボクらを見る目」「ラブクラフトカントリー恐怖の旅路」でブレイク中。今こそ！
ルース・ネッガ Ruth Negga （PASSING －白い黒人－） Win: ISA、NSFC、CFCA、PFCC、GWNYFCA、COFCA、SDFCS、LFCC、NYFCO	レベッカ・ホール監督作で、黒人でありながら肌が白いことを利用し、白人男性と結婚する役どころ。テッサ・トンプソンと一騎打ち。 Weak Point 「ラビング愛という名前のふたり」でオスカー候補、TV女優のイメージから脱出。小品ゆえ作品BUZZが盛り上がらないとオスカーでは厳しいかもしれない。批評家賞で何とか目立ちたい。

ノミネーション予想これまでの流れ 2021　（Changes in Red）
Final
アーンジャニュー・エリス	キルスティン・ダンスト	カトリーナ・バルフ	アリアナ・デボーズ*	ルース・ネッガ
The Leader：アリアナ・デボーズ
1/1
アーンジャニュー・エリス	キルスティン・ダンスト	カトリーナ・バルフ	アリアナ・デボーズ*	ルース・ネッガ
12/1
アーンジャニュー・エリス	キルスティン・ダンスト	カトリーナ・バルフ*	ジュディ・デンチ	ルース・ネッガ
11/1
アーンジャニュー・エリス	アン・ダウド	カトリーナ・バルフ*	ジュディ・デンチ	ルース・ネッガ
10/1
アーンジャニュー・エリス	アン・ダウド*	トニ・コレット	ジュディ・デンチ	ルース・ネッガ
9/1
アリシア・ヴィキャンデル	アン・ダウド	トニ・コレット	ジュディ・デンチ	ルース・ネッガ*
8/1
アリシア・ヴィキャンデル	アン・ダウド	マーリー・マトリン	ジュディ・デンチ	ルース・ネッガ*
7/1
キルスティン・ダンスト	アン・ダウド	マーリー・マトリン	ジュディ・デンチ	ルース・ネッガ*
6/1
キルスティン・ダンスト	アン・ダウド	マーリー・マトリン	フランシス・マクドーマンド	ルース・ネッガ*

The Other Contenders　その他の有力候補　（2/1）
Very Possible
ケイト・ブランシェット Cate Blanchett （ナイトメア・アリー）	最近はTV作品にも進出、五十路を迎えながら一向に勢いが衰える兆しなし。ギレルモ・デル・トロによるスリラーで、ブラッドリー・クーパー扮する詐欺師を翻弄する心理学者に扮する。
ジェシー・バックリー Jessie Buckley （ロスト・ドーター）	「ワイルド・ローズ」で飛び出し、「もう終わりにしよう。」でジャンプアップ。今最も注目すべき英国女優。マギー・ギレンホールの監督デビュー作で、主人公の若き日を演じる。Win: BSFC、TFCA
ジュディ・デンチ Judi Dench （ベルファスト）	激動の1960年代ベルファスト、労働者階級の少年の祖母役。出演時間は短いが、さすがの妙演。2021年12月で87歳。大コケ作「アルテミスと妖精の身代金」ではとんでもコスプレをさせられた。
アン・ダウド Ann Dowd （対峙）	「コンプライアンス」「ハンドメイズ・テイル」で知られる性格女優。銃乱射事件犯の母役。顔と名前、一致する？Win: UFCA、SLFCA、NCFCA、CACF、KCFCC、HFCS、MCFCA、VFCC
マーリー・マトリン Marlee Matlin （コーダあいのうた）	サンダンス絶賛の対象作は聴覚障害を持つ家族の物語。ヒロインの母を演じて、同じ障害を持つ役者たちをリードする。前シーズンの授賞式でプレゼンターを務めたのは、BUZZ上昇の証。Win: HFCS2
リタ・モレノ Rita Moreno （ウエスト・サイド・ストーリー）	オスカー、グラミー、エミー、トニーの四大タイトルを制覇しているレジェンド。助演女優賞を受賞したミュージカルのリメイクに登場。久々の脚光。ゲスト出演じゃないですよ。
Possible
ニーナ・アリアンダ Nina Arianda （愛すべき夫妻の秘密）	ブロードウェーでは確固たる地位を築きトニー賞も受賞。映画やTVでも活躍の場を広げている。「アイ・ラブ・ルーシー」の舞台裏を描く実話物で、ヴィヴィアン・ヴァンス役。喜劇センス炸裂？
ヘイリー・ベネット Haley Bennett （シラノ）	「Swallow スワロウ」の怪演が話題を呼んだ実力派が、ピーター・ディンクレイジと共に舞台版と同じロクサーヌ役で出演。ミュージカル仕立てゆえ、当然歌唱場面があるはず。主演？
トニ・コレット Toni Collette （ナイトメア・アリー）	主人公の詐欺師を導くメンタリスト役。47年版では最もセンセーショナルな役どころ。同じような見せ場があるならば、一気に浮上。近年絶好調。ただ、オスカーには愛されず。Why???
マリオン・コティヤール Marion Cotillard （アネット）	「エディット・ピアフ愛の賛歌」後、フランス女優では他の追随を許さない活躍が続く。レオス・カラックス映画に初登場、オペラ歌手役で再び歌声を響かせる。主演プッシュになると厳しくなる。
ギャビー・ホフマン Gaby Hoffmann （カモンカモン）	「めぐり逢えたら」「Dearフレンズ」等のあの可愛かった少女が、すっかりオバチャンキャラクターに。近年はTVシリーズ「トランスペアレント」が話題に。ホアキン・フェニックス主演作で重要ロール。Win: IFJA
ジェイン・ハウディシェル Jayne Houdyshell （ザ・ヒューマンズ）	主に舞台とテレビを活動の場にしているヴェテラン女優。トニー賞を受賞した舞台の映画化で、同じ役どころを手掛ける。…ということは見せ場があるはずだが…？映画界への貢献は…。
キャスリン・ハンター Kathryn Hunter （マクベス）	英国演劇界で尊敬の念を集める大物舞台女優が、ジョエル・コーエンによるウィリアム・シェイクスピア劇で魔女を演じる。その独特の身体表現に目が釘づけになること必至。Win: NYFCC
ライリー・キーオ Riley Keough （Zola ゾラ）	「アンダー・ザ・シルバーレイク」「ハウス・ジャック・ビルト」等癖の強い作家の作品に連投中。一転、アメリカを横断する旅に出るストリッパーという役どころ。ジェニファー・ロペス級のインパクトが欲しい。
レジーナ・キング Regina King （ザ・ハーダー・ゼイ・フォール：報復の荒野）	監督作「あの夜、マイアミで」は2020年の重要作の一本。女優業も好調、オスカー女優になってからますます注目されている。黒人スター結集の西部劇。同じ部門にザジー・ビーツ。
マーサ・プリンプトン Martha Plimpton （対峙）	銃乱射事件で死んだ息子の母親役。ジェイソン・アイザックスと夫婦になる。サンダンス映画祭でキャリアベストの評価獲得。遂にオスカーへ？インディペンデント・スピリット賞向きの人ではある。
アイタナ・サンチェス＝ギヨン Aitana Sánchez-Gijón （パラレル・マザーズ）	「雲の中で散歩」でキアヌ・リーヴスの相手役に抜擢された1995年。作品は失笑を買ったが、その後もこつこつ女優業を続け、25年以上の時を経てペドロ・アルモドヴァル映画へ。主演？
ミレナ・スミット Milena Smit （パラレル・マザーズ）	女優を輝かせることに長けたペドロ・アルモドヴァル映画に登場。ペネロペ・クルスと共に予期せぬ妊娠に戸惑うティーンを演じる。クルスに勢いが出れば一気に。国際的知名度はまだまだ。
スザンナ・ソン Suzanna Son （レッド・ロケット）	全盛期をとうに過ぎたポルノスターの故郷への帰還を描くコメディ・ドラマで、主人公のガールフレンドを演じる。作曲家としての顔も持つ変わったキャリアは、まだ始まったばかり。当然無名。
メリル・ストリープ Meryl Streep （ドント・ルック・アップ）	不覚にも3年連続でオスカー候補を逃すという大失態をやらかしてしまった賞女。今年はアダム・マッケイ映画で大統領役に挑む。ライヴァルは共演のケイト・ブランシェット？小娘じゃないの！
アニヤ・テイラー＝ジョイ Anya Taylor-Joy （ラストナイト・イン・ソーホー）	2020年はキャリア史上極めて重要な年になった。映画「エマ．」、配信シリーズ「クイーンズ・ギャンビット」の二大高評価＆大ヒットにより最重要若手女優のひとりへ。エドガー・ライト監督作のヒロインへ。
Longshot
オークワフィナ Awkwafina （スワン・ソング）	「オーシャンズ8」がきっかけだったか、「フェアウェル」でオスカー候補にもう一歩というところまで上り詰める快進撃。マハーシャラ・アリ、グレン・クローズらが共演するSFドラマで助演。
ザジー・ビーツ Zazie Beetz （ザ・ハーダー・ゼイ・フォール：報復の荒野）	「ジョーカー」で大きな注目を浴びて上昇気流に乗る。両親を殺害した男に復讐する男の物語を黒人キャストで描く西部劇。同じ部門にオスカーの女優のレジーナ・キング。出演時間は？
ケイト・ブランシェット Cate Blanchett （ドント・ルック・アップ）	リミテッドシリーズ「ミセス・アメリカ時代に挑んだ女たち」で賞レースを快走したが、やっぱり彼女は映画女優。アダム・マッケイ映画で助演を務める。今や映画界で最も尊敬される女優のひとり。
グレン・クローズ Glenn Close （スワン・ソング）	「ヒルビリー・エレジー郷愁の哀歌」でオスカーとラジーの同時ノミネートを達成する快挙（？）。ベンジャミン・クリアリー監督、マハーシャラ・アリ主演のSFドラマで若きを固める。名誉賞送り濃厚？
オリヴィア・コールマン Olivia Colman （帰らない日曜日）	「女王陛下のお気に入り」でオスカーを受賞して以来、最重要英国女優の位置づけ。明度と密かに恋を育みながら、明日に結婚を控える息子の母親役。コリン・ファースと夫婦に扮する。
ビーニー・フェルドスタイン Beanie Feldstein （ザ・ヒューマンズ）	長らく「ジョナ・ヒルの（そっくりな）妹」だったが、「ブックスマート」の高評価によりトップクセモノ若手スターの座へ。人気舞台の映画化で、リチャード・ジェンキンス、スティーヴン・ユァンら実力派と共演。
レベッカ・ファーガソン Rebecca Ferguson （DUNE／デューン砂の惑星）	「ミッション：インポッシブルローグ・ネイション」で注目されて以降、インディーズ映画ではなくメジャー大作への出演が続くスウェーデン女優。「ドクター・スリープ」の怪演の余韻が残る中、SF大作に登場。
クレア・フォイ Claire Foy （ルイス・ウェイン生涯愛した妻とネコ）	「ファースト・マン」「蜘蛛の巣を払う女」とハリウッドでの活躍が続いたが、イギリス映画に久々復帰。夫ルイス・ウェインに擬人化した猫の作風のヒントを与える癌闘病の妻の役。泣かせます！？
ヴァネッサ・ハジェンズ Vanessa Hudgens （tick, tick...BOOM!：チック、チック…ブーン！）	リン＝マニュエル・ミランダが実話を基に描くジョナサン・ラーソンのドラマに登場。ブレイク作「ハイスクール・ミュージカル」以来、たっぷりあると思われる歌唱場面が勝負の鍵を握る。
ダコタ・ジョンソン Dakota Johnson （ロスト・ドーター）	「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」女優で、メラニー・グリフィスの娘。色眼鏡付きで始まったキャリアだが、最近は演技力も認められるように。マギー・ギレンホールの監督デビュー作でキーロール。
フランシス・マクドーマンド Frances McDormand （フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊）	6度候補に挙がり3度受賞。「スリー・ビルボード」受賞時には圧巻のスピーチを行った。女優界のリーダー的存在へ。ウェス・アンダーソン映画に再登場。豪華アンサンブルをリード。
オルガ・メレディス Olga Merediz （イン・ザ・ハイツ）	90年代から活躍するキューバ出身女優。舞台女優としてのキャリアも長く、対象作のオリジナル版では同様の役でトニー賞にノミネートされた。主人公を母のように見守る近所の女性役。
シアーシャ・ローナン Saoirse Ronan （フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊）	まだ20歳そこそこで既に4回も候補に挙がる大器。「レディ・バード」の余韻が残る中、ウェス・アンダーソン映画に再登場。フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンら豪華俳優陣が集まる。
エイミー・シューマー Amy Schumer （ザ・ヒューマンズ）	クリステン・ウィグ、メリッサ・マッカーシーらと並び、今最も勢いのあるコメディエンヌ。ステファン・カラムの人気舞台の映画化で、アンサンブルの一翼を担う。出演俳優全員助演プッシュで票割れ。
レア・セドゥー Léa Seydoux （フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊）	ネクストジェームズ・ボンド映画への出演も決まっているフランスの花。「グランド・ブダペスト・ホテル」に続いてウェス・アンダーソン映画に登場。舞台はパリ、庭と言える場所でどれだけ輝くか。
ティルダ・スウィントン Tilda Swinton （フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊）	オスカー候補に挙がったのは一度だけだが（受賞も果たす）、映画ファンの記憶に残る演技を連発、映画界には欠かせない個性派。お馴染みウェス・アンダーソン映画に再登場へ。Win: NTFCA
アリシア・ヴィキャンデル Alicia Vikander （グリーン・ナイト）	「アースクエイクバード」で全編に渡り日本語を披露する演技を見せたスウェーデン女優。デヴ・パテル主演の中世ドラマで、アーサー王伝説の世界に飛び込む。おそらく賞好みの内容ではない。

No Chance　チャンスなし　（2/1）
エイミー・アダムス Amy Adams （ディア・エヴァン・ハンセン）	メアリー・Ｊ・ブライジ Mary J. Blige （リスペクト）
アビゲイル・ブレスリン Abigail Breslin （スティルウォーター）	グレン・クローズ Glenn Close （フォー・グッド・デイズ）
ヴィオラ・デイヴィス Viola Davis （消えない罪）	レベッカ・ファーガソン Rebecca Ferguson （レミニセンス）
アリアナ・グランデ Ariana Grande （ドント・ルック・アップ）	ティファニー・ハディッシュ Tiffany Haddish （カード・カウンター）
サルマ・ハエック Salma Hayek （ハウス・オブ・グッチ）	オードラ・マクドナルド Audra McDonald （リスペクト）
ジュリアン・ムーア Julianne Moore （ディア・エヴァン・ハンセン）	シャーロット・ランプリング Charlotte Rampling （DUNE／デューン砂の惑星）
アリシア・ヴィキャンデル Alicia Vikander （ブルー・バイユー）	ミア・ワシコウスカ Mia Wasikowska （ベルイマン島にて）

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