Predictions -Best Supporting Actor-

助演男優賞




受賞予想（3/6）




Final Predictions

ブレンダン・
グリーソン		 ブライアン・
タイリー・ヘンリー		 ジャド・ハーシュ バリー・コーガン キー・ホイ・クァン
△ ○ ◎


OSCAR PLANET Prediction キー・ホイ・クァン（エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス）
General Prediction キー・ホイ・クァン（エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス）
My Hope ブレンダン・グリーソン（イニシェリン島の精霊）


　キー・ホイ・クァン。それでなければジョナサン・キー。彼の名前がすらすら出てくるのはきっと、筋金入りの映画ファン、それも80年代娯楽映画を愛する人だろう。「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」（84年）「グーニーズ」（85年）という2本のエンターテイメント大作に出演、瞬く間に人気が爆発した元子役スターだ。しばらくは映画出演を続けていたようだが、いつからか映画製作の裏方業で生計を立てていたらしい。その彼が20年ぶりに俳優業を再開。そしてその復帰2本目こそが『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』だ。

　ヒロインの冴えない夫として登場する役どころだが、マルチヴァースが取り上げられた作品とあって、他の共演者同様、それに留まらない魅力を発散する。全く持って美味しい役どころ。しかもクァンの魅力が爆発しているとなれば、そりゃカムバック（という言葉はやや違和感があるが）は大いに歓迎されるというものだ。作品の公開時はレヴューが絶賛の言葉で埋め尽くされ、賞レースが始まってからは助演男優賞レースを独走。他候補を寄せつけない圧倒的な強さを発揮、そのままオスカーの本命と目されている。アメリカ映画俳優組合賞を制したのも大きい。

　ただ、そのクァン、英国アカデミー賞では『イニシェリン島の精霊』のバリー・コーガンに敗れるという波乱があった。より出演時間の多いブレンダン・グリーソンに負けない複雑な役どころ。一見ちゃらんぽらん、けれど実は…という難しい部分を実に起用に表現していたので、この結果は不思議ではないのだが、まさかグリーソンを追い抜いて受賞するとは意外だった。以後、BUZZはグリーソンを追い抜いている感がある。ではコーガンはクァンのそれをも追い抜けるかどうか…なのだが、それはさすがに難しいのではないか。やっぱりグリーソンと票割れは避けられないだろうし、英国アカデミー賞での勝利は地元（コーガンはアイルランド出身）の利が働いたと見るのが妥当ではないか。英国アカデミー賞の結果が白過ぎると叩かれていることも見逃せない要素だろう。ただし、コーガンもグリーソンもまだ受賞の目が消えたわけではない。

　カムバックと言えば42年ぶりに候補入りした『フェイブルマンズ』のジャド・ハーシュも気にかかるところだが、出演時間が短く、かつ作品の賞レースBUZZがいまいち伸び切らないのが気になる。さすがに逆転受賞は難しいだろう。

　『その道の向こうに』のブライアン・タイリー・ヘンリーは候補入りこそが勝利。上の4人を転覆させるパワーは感じられない。

　クァン勝利は堅いと思われるが、コーガンの存在が妙に不安を煽る。サプライズあり？…まさかねぇ…。




Prediction Chart
％ Final 3/1 2/22 2/15 2/8 2/1
1 キー・ホイ・クァン
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット...』		 60 1 1 1 1 1 1 本命
2 バリー・コーガン
『イニシェリン島の精霊』		 20 2 2 2 4 3 3 対抗
3 ブレンダン・グリーソン
『イニシェリン島の精霊』		 10 3 3 3 2 2 2 大穴
4 ジャド・ハーシュ
『フェイブルマンズ』		 5 4 4 4 3 4 4 Happy to be Nominated
5 ブライアン・タイリー・ヘンリー
『その道の向こうに』		 5 5 5 5 5 5 5




List of Marks

ブレンダン・グリーソン
『イニシェリン島の精霊』		 ファースト・ノミネーション！アカデミー、今まで何やってたの！（＋） 4.5
アイルランドを代表する名優。ヨーロッパ会員票はここ（＋＋）
「近づいたら自分の指を切り落とす」と凄む男役。ひぃぃぃ（＋＋＋）
ナショナル・ボード・オブ・レヴュー受賞（＋）
あんたのせいで、あんたがあんなことするから、ジェニーは…！！！（＊）
ん？ハリウッド映画にはそんなに出ていない。貢献を考えると…（−）
若手注目株バリー・コーガンと票割れしてしまう（−）

ブライアン・タイリー・ヘンリー
『その道の向こうに』		 堂々たるファースト・ノミネーション！（＋） 2.0
前哨戦決から察するに「最後の席」バトルに勝利（＋）
その前哨戦ではノミネート止まりだった（−）
対象作から唯一のノミネート。作品人気はあまりない？（−）
でも、あのジェニファー・ローレンス相手に堂々たる掛け合い（＋）
これまでは喜劇演技で目立ってきた。オスカーは喜劇役者に冷たい（−）
今年唯一候補に挙がったアフリカ系男優。黒人会員票ごっそり（＋＋）

ジャド・ハーシュ
『フェイブルマンズ』		 2度目のノミネート。なんと42年ぶりだ！（＋＋） 2.5
主人公の大叔父役。シーンスティラーとして輝く（＋＋＋）
…と、そう、出演時間はかなり限られている模様（−−）
重要な3賞で候補入りできたのはBFCAのみ（−）
ポール・ダノの方が候補入りが高いと思われていた（＊）
この部門はヴェテランが強い。文句ないキャリア（＋）
でも、それならブレンダン・グリーソンだって…（−）

バリー・コーガン
『イニシェリン島の精霊』		 初ノミネート。若手クセモノがやってのけた！（＋） 5.5
主人公の「新しい親友」役。予想以上に複雑な役どころ（＋＋＋）
でもブレンダン・グリーソンほどには見せ場はないかも…（＊）
英国アカデミー賞サプライズ受賞。一気に注目株へ（＋＋＋）
「聖なる鹿殺し」（17年）の衝撃は未だ続いている感（＊）
この部門は若手に冷たい（−）
酒絡みのゴシップが多い。気をつけて下さいよ（＊）

キー・ホイ・クァン
『エブリシング・エブリウェア・
オール・アット・ワンス』		 無敵のファースト・ノミネーション（＋） 9.5
ミシェル・ヨーと同じくマルチヴァースで多彩な表情（＋＋＋）
前哨戦総ナメ。今年最も強力な演技賞候補（＋＋＋）
ここまで強くて、オスカーだけ落とすとは考え難い（＋）
…と思ってたらBAFTA、落としちゃったよ（−）
「魔宮の伝説」「グーニーズ」ファンから、心からの「おかえり」（＋＋）
映画出演は20年ぶり。今まで裏方、やってました（＊）





The Five Nominees　ノミネート男優　［I guessed 4/5］
ブレンダン・グリーソン　Brendan Gleeson
イニシェリン島の精霊（サーチライト）
Oscar Experience
first nomination!
Precursors
NBR、COFCA、SDFCS、VFCC、NYFCO
既にオスカー像を手にしていておかしくない名優だ。「ハリー・ポッター」シリーズのマッドアイ役が有名なのかもしれないが、映画ファンなら「ヒットマンズ・レクイエム」（08年）が忘れられないはずだ。そしてそれはマーティン・マクドノー映画であり、コリン・ファレルも出演。盟友たちとの再タッグでの評価。嬉しさ倍増…かも。
ブライアン・タイリー・ヘンリー　Brian Tyree Henry
その道の向こうに（Apple TV+）
Oscar Experience
first nomination!
Precursors
None
「ビール・ストリートの恋人たち」の演技が大きな注目を集めたアフリカ系スターが逆転ノミネート。「ブレット・トレイン」（22年）と同じ年に公開された対象作では、戦争帰りでPTSDを患うヒロインと交流を深める役どころを手掛け、キャリアベストの評価。今年唯一のアフリカ系男優候補だ。
ジャド・ハーシュ　Judd Hirsch
フェイブルマンズ（ユニヴァーサル）
Oscar Experience
2 noms / 0 win
Precursors
None
「普通の人々」（80年）以来だから、実に42年ぶりのノミネートだ。スティーヴン・スピルバーグの自伝的要素の強い青春ドラマで演じるのは、主人公少年の大叔父役。出演時間は限られていても、オスカー会員はその演技に抗えなかった。ポール・ダノとのWノミネートはならなかったが、彼の分まで票は集まるか。
バリー・コーガン　 Barry Keoghan
イニシェリン島の精霊（サーチライト）
Oscar Experience
first nomination!
Precursors
BAFTA、LFCC
出てきた頃から、明らかにタダモノではない気配を感じさせる俳優がいる。彼はまさにそのタイプだ。「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」（17年）で頭角を現した後は、力のある監督作で引っ張りだこ。対象作であるマーティン・マクドノー映画では主人公の隣人役で場をさらう。この部門に相応しい。
キー・ホイ・クァン　Ke Huy Quan
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス（A24）
Oscar Experience
first nomination!
Precursors
SAG、GGA、GSA、ISA、BFCA、NSFC、NYFCC、LAFCA、BSFC、CFCA、LVFCS、AFCC...
ブレンダン・フレイザーは「カムバック」と言って良いが、彼の場合はどうだろう。何しろ映画出演自体、20年ぶり（本作の前に一本あり）。「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」（84年）「グーニーズ」（85年）、80年代を代表する娯楽映画を愛したファンは、その帰還に胸が熱くなる。受賞も確実？Congratulations!!!



ranking



前哨戦ポイント　-2/5- 対象作の評価 rating
1 キー・ホイ・クァン 274.0 p 1 ブレンダン・グリーソン 95.1 p
2 ブレンダン・グリーソン 142.0 p 1 バリー・コーガン 95.1 p
3 バリー・コーガン 112.5 p 3 キー・ホイ・クァン 90.2 p
4 ブライアン・タイリー・ヘンリー 77.5 p 3 ジャド・ハーシュ 89.3 p
5 ジャド・ハーシュ 74.5 p 5 ブライアン・タイリー・ヘンリー 75.7 p







ノミネート予想（1/20）




Final Prediction

　強い。強過ぎる。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のキー・ホイ・クァンが強過ぎる。長らく演技から遠ざかっていた元人気子役が突如再脚光を浴びている。このままオスカーをかっさらっていきそうな勢い。事実、ナショナル・ボード・オブ・レヴューこそ落としたものの、批評家賞は総ナメ状態。主演女優のミシェル・ヨーよりも強いコンテンダーに成長している。もちろん候補落選の可能性はゼロ。

　クァンに唯一食らいついているのは『イニシェリン島の精霊』のブレンダン・グリーソンだ。映画ファンにはお馴染みの大ヴェテランが遂にオスカー候補に挙がろうとしている。それも盟友マーティン・マクドノー作品というのが嬉しいじゃないか。共演のバリー・コーガンも要注目で、揃って候補に挙がる可能性がある。

　W候補が期待できるのは『イニシェリン島の精霊』だけではない。『フェイブルマンズ』からもふたりの候補者が出るかもしれない。ポール・ダノとジャド・ハーシュだ。主人公の父、大叔父に扮したふたりが印象的な演技を見せていると評判。当初はハーシュのBUZZが盛り上がったが、出演時間がかなり限られているようで、より出演時間の長いダノに勢いが出ている。もちろん両者ともに候補に挙がる可能性は小さくない。

　作品賞候補が狙える有力作からは他に『エルヴィス』のトム・ハンクス、『バビロン』のブラッド・ピット、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』のベン・ウィショーあたりにチャンスがあるだろうか。いずれも映画界への貢献度が大きい実力者たちだ。ただ、前哨戦では彼らよりも『その道の向こうに』のブライアン・タイリー・ヘンリーが結果を残してきた。アフリカ系名バイプレイヤーとして、近年目に見えて活躍の場を広げていたが、今回はあのジェニファー・ローレンスと絆を深める役どころで、キャリアベストの評価を獲得している。問題は作品規模が小さいことで、どれだけ会員に浸透しているか、まだ分からない。チャンスは小さくないと見るが、果たして…。

　なお、インディーズ映画からは『グッド・ナース』のエディ・レッドメイン、『ボーンズ アンド オール』のマーク・ライランスらにもチャンスがあることを記しておこう。レッドメインはアメリカ映画俳優組合（SAG）でもサプライズ候補に挙がっている。


　OSCAR PLANET Prediction
ポール・ダノ
（フェイブルマンズ）		 Shaky
ブレンダン・グリーソン
（イニシェリン島の精霊）		 Lock
ジャド・ハーシュ
（フェイブルマンズ）		 Shaky
バリー・コーガン
（イニシェリン島の精霊）		 Shaky
キー・ホイ・クァン
（エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス）		 Lock
　The Runner-up
ブライアン・タイリー・ヘンリー
（その道の向こうに）		 Shaky




The Five Frontrunners　フロントランナー（5名）　（1/20）
Lock
ブレンダン・グリーソン
Brendan Gleeson
（イニシェリン島の精霊）
Win: NBR、COFCA、SDFCS、VFCC、NYFCO		 代表作「ヒットマンズ・レクイエム」のマーティン・マクドノーの下、コリン・ファレルと再共演。長年の親友ファレルに絶縁を告げる男役。
Weak Point
アイルランドを代表するクセモノ俳優として引っ張りだこだが、オスカーとは無縁。これまで無視されてきた分も含め、功労票を期待しましょう。バリー・コーガンとの票割れも心配する必要なし。
キー・ホイ・クァン
Ke Huy Quan
（エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス）
Win: SAG、GGA、GSA、ISA、BFCA、NSFC、NYFCC、LAFCA、BSFC、CFCA、LVFCS、AFCC、WFCA、SFCA、UFCA、PFCC、SLFCA、PFCS、DFFCA、IFJA、NFCS、NTFCA、FFCC、GWNYFCA、NCFCA、OFCC...		 「ジョナサン・キー」の名前でも知られる元子役スターが久しぶりに映画出演。マルチヴァース・アクションでミシェル・ヨーに負けない存在感。
Weak Point
「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」「グーニーズ」のヴェトナム少年が50代になってまさかの復活。候補入り確実の状況に映画ファン感涙。ハリウッドもオスカーも映画ファンもカムバックが大好き。
Shaky
ポール・ダノ
Paul Dano
（フェイブルマンズ）		 青年スターから怪優へとユニークなキャリアを歩む。巨匠スティーヴン・スピルバーグによるカミング・オブ・エイジ ストーリーで主人公の父親を演じる。
Weak Point
ジャド・ハーシュとの票割れが気になるが、出演時間がより長い点をプラスにしたい。「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」等、これまでも高評価映画に出演してきたが、オスカーには無視されてきた。
ジャド・ハーシュ
Judd Hirsch
（フェイブルマンズ）		 「普通の人々」で候補経験を持つヴェテランがスティーヴン・スピルバーグ映画で劇的な復活を目指す。映画祭でシーンスティラーとの声、声、声…。
Weak Point
同じ部門にポール・ダノ、セス・ローゲンがいるのが苦しいが、実は本命との見方もある。ただ、出演時間はかなり限られている。プラスにはならない。候補入りしたら、実に42年ぶりの快挙になるが…。
バリー・コーガン
Barry Keoghan
（イニシェリン島の精霊）
Win: BAFTA、LFCC		 同世代の俳優にはない狂気や不安を感じさせる若手クセモノスター。マーティン・マクドノー映画でコリン・ファレル、ブレンダン・グリーソンと激突。
Weak Point
同じ部門にグリーソンが入るのは大いに厳しいが、共感を得やすい役どころゆえ、何とかW候補を狙いたい。酩酊逮捕事件は忘れてプリーズ。『THE BATMAN −ザ・バットマン−』にも出てたよ。




ノミネーション予想 これまでの流れ 2022　（Changes in Red）
12/1
ポール・ダノ バリー・コーガン ブレンダン・グリーソン キー・ホイ・クァン* ジャド・ハーシュ
The Leader：キー・ホイ・クァン
12/1
ベン・ウィショー バリー・コーガン ブレンダン・グリーソン* キー・ホイ・クァン ジャド・ハーシュ
11/1
ベン・ウィショー ウッディ・ハレルソン ブレンダン・グリーソン* キー・ホイ・クァン ジャド・ハーシュ
10/1
ポール・ダノ ウッディ・ハレルソン ブレンダン・グリーソン* キー・ホイ・クァン ジャド・ハーシュ
9/1
ポール・ダノ ウッディ・ハレルソン ブレンダン・グリーソン キー・ホイ・クァン セス・ローゲン*
8/1
ポール・ダノ ウッディ・ハレルソン ジェシー・プレモンス キー・ホイ・クァン セス・ローゲン*
7/1
ポール・ダノ ロバート・デ・ニーロ ジェシー・プレモンス キー・ホイ・クァン セス・ローゲン*
6/1
ウィレム・デフォー ロバート・デ・ニーロ ジェシー・プレモンス キー・ホイ・クァン セス・ローゲン*




The Other Contenders　その他の有力候補　（1/20）
Very Possible
ブラッド・ピット
Brad Pitt
（バビロン）		 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で遂にオスカー獲得。あれから3年、ようやく新作が到着。好調デイミアン・チャゼル映画で、再びマーゴット・ロビーと共演する。20年代、似合いますか？
エディ・レッドメイン
Eddie Redmayne
（グッド・ナース）		 候補は逃したが「シカゴ7裁判」の演技も好評を博した実力派。近年は好青年の役柄が続いていたが、久しぶりに悪役へ。16年で300人を殺したと言われる実在の看護師チャーリー・カレン役。
マーク・ライランス
Mark Rylance
（ボーンズ アンド オール）		 「シカゴ7裁判」に続く「ドント・ルック・アップ」ではスティーヴ・ジョブズ風演技が大受け。今度はルカ・グァダニーノ映画と振り幅広し。カニバリズムを扱った映画とのことだが、かなり際どい演技が見られるかも。
ブライアン・タイリー・ヘンリー
Brian Tyree Henry
（その道の向こうに）		 「ビール・ストリートの恋人たち」の演技が大きな注目を集めたアフリカ系スター。小ブレイクを取っていたジェニファー・ローレンスの復帰作で助演。待機作続々で票割れの危険あり。
ベン・ウィショー
Ben Whishaw
（ウーマン・トーキング 私たちの選択）		 閉鎖的宗教コミュニティ、ボリヴィア・マニトバ居住区で起こる集団レイプ事件を描くドラマ。男優の役柄では最も大きく、感動的な見せ場あり。共演女優陣に注目を奪われるかも…。
Possible
ジョン・ボイエガ
John Boyega
（ウーマン・キング 無敵の女戦士たち）		 「スター・ウォーズ」シリーズのフィン役は作品を重ねる毎に出番が少なくなる不可解な事態。本人も不服そう。ダホメ王国の女性兵士軍団を描く実話物で、国王ゲゾ役を手掛ける。
ラウル・カスティーヨ
Raúl Castillo
（インスペクション ここで生きる）		 短編から始まったキャリア。派手さはないが着実に作品を重ね、「We the Animals」でインディペンデント・スピリット賞助演賞候補に。主人公の黒人ゲイ青年が憧れる海兵隊上司役。
ラーム・チャラン
Ram Charan
（RRR）		 共同主演のＮ・Ｔ・ラーマ・ラオ・ジュニア同様、インドを代表する映画スター。大義を胸に英国警察で生きる男を演じる。主演と言って差し支えない役柄、この部門でないと厳しいところ。
ドン・チードル
Don Cheadle
（ホワイト・ノイズ）		 最近は「アベンジャーズ」シリーズでも顔を見せる性格スター。「ホテル・ルワンダ」以降候補経験はないが、ハリウッドからは厚い信頼。有毒ガス漏れ事件をきっかけにした人間ドラマで助演。
トム・ハンクス
Tom Hanks
（エルヴィス）		 エルヴィス・プレスリーの敏腕マネージャーとして知られるトム・パーカー役。過剰なまでのクライアント管理で、しかしちゃんと結果を出す役どころ。撮影中にコロナ感染。大変でしたね…。
ウッディ・ハレルソン
Woody Harrelson
（逆転のトライアングル）		 3度のノミネート歴を誇る性格スター。対象作はカンヌ映画祭パルムドールに輝き、その中でもジューシーロール。酒に溺れる船長役で他キャストに差をつける。が、出演時間は多くない。
アンソニー・ホプキンス
Anthony Hopkins
（アルマゲドン・タイム ある日々の肖像）		 「ファーザー」で2度目の主演男優賞受賞、老いてなお活発なキャリア。ジェームズ・グレイの幼いころの体験を基にしたカミング・オブ・エイジ ストーリーで脇を固める。出演時間は短いとの噂。
アンソニー・ホプキンス
Anthony Hopkins
（The Son／息子）		 彼に2度目のオスカーをもたらしたフローリアン・ゼレール映画に再び登場。今度は助演だが、彼のためにあて書きされた役どころだとか。新人ゼン・マクグラスと票割れするかもしれない。
ゼン・マクグラス
Zen McGrath
（The Son／息子）		 これが初の大役と言って良いオーストラリア出身の若手俳優。大々的に開かれたオーディションの末に役柄を勝ち取る。その存在が家族のバランスを破綻させていく。ビッグブレイクの予感。
ポール・メスカル
Paul Mescal
（ゴッズ・クリーチャー）		 「ふつうの人々」でエミー賞ノミネーションを獲得したアイルランドの新進スター。エミリー・ワトソン扮する母親を苦悩に追い込む息子を演じる。『aftersun アフターサン』の演技が本命。
エドワード・ノートン
Edward Norton
（ナイブズ・アウト：グラスオニオン）		 3度の候補経験はあるが受賞なし。既にオスカー像をひとつ、ふたつ持っていて全くおかしくない人。人気ミステリーシリーズ第2弾で、豪華パーティを開く億万長者役。最も旨味のある男性ロール。
セス・ローゲン
Seth Rogen
（フェイブルマンズ）		 スタンダップ・コメディアンから映画スターへ。カミング・オブ・エイジ ストーリーで主人公が大好きな叔父役。キーロールになりそうな予感。オスカーはコメディアンに冷たい傾向。相当面白い役じゃないと…。
ジェレミー・ストロング
Jeremy Strong
（アルマゲドン・タイム ある日々の肖像）		 TVシリーズ「サクセッション」でエミー賞を受賞、その勢いに乗って映画でも結果を出し始めている。ジェームズ・グレイが自身の体験を基にしたドラマで、主人公少年の父親を演じる。
マイケル・ウォード
Micheal Ward
（エンパイア・オブ・ライト）		 実験作「スモール・アックス」のパフォーマンスで一気に評価上昇、Netflixシリーズ「トップ・ボーイ」でも知られるアフリカ系注目の星。サム・メンデス映画に抜擢。さらなる飛躍は必至と思われ…。
ボキーム・ウッドバイン
Bokeem Woodbine
（インスペクション ここで生きる）		 タフなイメージを操り、90年代から作品を積み重ねている。賞レース経験は乏しいが、アンソロジーシリーズ「FARGO ファーゴ」でエミー賞助演男優賞候補。主人公ゲイ青年を虐げる役どころ。
Longshot
アンドレ・ブラウアー
Andre Braugher
（SHE SAID／シー・セッド その名を暴け）		 映画、TVとフットワーク軽く活躍。TVシリーズ「ホミサイド 殺人捜査課」が最も有名か。ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ事件を糾弾するドラマで、The New York Timesの編集長役。
ウィレム・デフォー
Willem Dafoe
（ノースマン 導かれし復讐者）		 オスカー候補こそ逃したものの高評価を獲得した「ライトハウス」を手掛けたロバート・エガース映画に再び登場。出演作が次々話題になる売れっ子ぶり。イーサン・ホークと票割れするかもしれない。
ジョエル・エドガートン
Joel Edgerton
（13人の命）		 強面を活かして癖のある役どころを次々手掛けるオーストラリアスター。主演も張るが、大作で脇を締めると安心感がある。タイ洞窟救出劇を描く実話ドラマで、専門家リチャード・ハリス役。
フランキー・フェイソン
Frankie Faison
（ティル）		 「ハンニバル・レクター」シリーズの看護師バーニー役で知られる。「キリング・オブ・ケネス・チェンバリン」でゴッサム賞を受賞したばかり。息子を殺害されたアフリカ系女性の父役。
コリン・ファレル
Colin Farrell
（13人の命）		 ハリウッド大作に主演するとヒットから見放される運のなさあれど、やはり実力は本物。タイの洞窟に閉じ込められた少年サッカーチーム救出ミッションを描くドラマで、専門家ジョン・ボランセン役。
コリン・ファース
Colin Firth
（エンパイア・オブ・ライト）		 小さな役で顔を見せた「1917 命をかけた伝令」のサム・メンデス作品に再登場。1980年代イングランド南海岸の映画館を舞台にした古典的ラヴストーリーで脇を固める。
カン・ドンウォン
Dong-won Gang
（ベイビー・ブローカー）		 「オオカミの誘惑」から18年、まだまだ第一線で奮闘中。近年は世界を見据えたキャリア。是枝裕和による韓国映画で、ソン・ガンホのパートナーである赤ちゃんボックスのブローカーを演じる。
ウォルトン・ゴギンズ
Walton Goggins
（Dreamin' Wild）		 映画ファンには「ヘイトフル・エイト」での怪演が最も有名なクセモノ俳優。音楽デュオ、ドニー＆ジョー・エマーソンの過去と今を描く物語で、ジョーを演じる。ケイシーアフレックとの相性は…。
イーサン・ホーク
Ethan Hawke
（ノースマン 導かれし復讐者）		 初々しい少年だったデビュー時から随分時が流れ、枯れた味わいを醸し出すように。B級映画からアート映画まで幅広く出演。ロバート・エガース監督の復讐スリラーで助演。ウィレム・デフォーと票割れ。
ダリル・マコーマック
Daryl McCormack
（Good Luck to You, Leo Grande）		 まだこれといった代表作のないアイルランドの若手がエマ・トンプソンの相手役に大抜擢。新しい冒険や人間関係を望む彼女に雇われるセックスワーカー役。トンプソンをメロメロにする！？
ハリー・メリング
Harry Melling
（ほの蒼き瞳）		 「ハリー・ポッター」シリーズでダドリー・ダーズリーを演じていた太っちょ少年が性格スターに頼もしく成長。後のエドガー・アラン・ポーとなる役どころ。クリスチャン・ベール扮する刑事を助ける。
マイルズ・テラー
Miles Teller
（トップガン マーヴェリック）		 「セッション」で一気に注目度を上げた後は、80年代を代表する青春アクションの続編で勝負。一作目で死んだグースの息子役、当然マーヴェリック＝トム・クルーズとの共演は多くなる。




No Chance　チャンスなし　（1/20）
クリストファー・アボット
Christopher Abbott
（The Forgiven）		 エイドリアン・ブロディ
Adrien Brody
（ブロンド）
ボビー・カナヴェイル
Bobby Cannavale
（ブロンド）		 ラッセル・クロウ
Russell Crowe
（史上最高のカンパイ！ 戦地にビールを届けた男）
ロバート・デ・ニーロ
Robert De Niro
（アムステルダム）		 ベン・フォスター
Ben Foster
（自由への道）
トム・ハンクス
Tom Hanks
（ピノキオ）		 ニコラス・ホルト
Nicholas Hoult
（ザ・メニュー）
トビー・マグワイア
Tobey Maguire
（バビロン）		 ラミ・マレック
Rami Malek
（アムステルダム）
ビル・マーレイ
Bill Murray
（史上最高のカンパイ！ 戦地にビールを届けた男）		 クリス・パイン
Chris Pine
（ドント・ウォーリー・ダーリン）
アシュトン・サンダース
Ashton Sanders
（ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY）		 マティアス・スーナールツ
Matthias Schoenaerts
（アムステルダム）
マイケル・シャノン
Michael Shannon
（アムステルダム）		 コディ・スミット＝マクフィー
Kodi Smit-McPhee
（エルヴィス）
ハリー・スタイルズ
Harry Styles
（ドント・ウォーリー・ダーリン）		 スタンリー・トゥッチ
Stanley Tucci
（ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY）
スティーヴイン・ユァン
Steven Yeun
（NOPE ノープ）		 ジョン・デヴィッド・ワシントン
John David Washington
（アムステルダム）





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